人物紹介 ②
〇ティウ:ガザル王国第十四王子。御年十六歳。
どちらかというと、華奢でまだ成長途中という感じの美少年。見た目は一級品だが中身はお子様。末の方の皇子なので、わがままに育っている。気が強い。
ただ、性格はひねていない。若干無神経のために、志賢に体よくあしらわれている。
赤銅色の髪を長く編み、垂らしている。遊牧民族なので、騎馬は得意とするところだが、それ以外は結構ぼんくら。後宮には来たくなかった。
〇ノル=シヌハーク:ヌオク王弟。十九歳。
南国のヌオク出身らしく、浅黒い肌とたくましい体つき。彫りが深く、凛々しい顔立ち。頭に麻布をまくのが伝統であるが、ここではこの国の伝統になじむ意志を見せて巻いていない。気さくな性格で、庶民的。何か事情があるのか、あまり王族らしくない。
〇カマル=ファルシャード・キュロス:ビヤーバーン王国上級二位相当の侯爵。母が王族に連なる家系。実家は公爵。二十七歳。
西の大陸出身の人々ようなメリハリの利いた顔を立ちで、色気のある男性。自分を一番美しく見せる演出を知っている。
森色の髪に金の瞳を持つ。年長の所為か、後宮を仕切りたがっている。ナルシスト気味なので、嘉瑶はちょっぴり苦手である。
〇サゴン・パルリョン:シウォンパム王国の王孫。上級三位の地位を持っている。十四歳。
緑がかった艶やかな黒髪を持ち、すっきりとした面立ちの知的で美しい少年。実際は興味のあることとないことが激しいので、あまり人の顔を覚えない。
学究肌で、河岸工事に難航している母国のため、何とか帝国の力を借りたくて、婿候補になる。
〇庚志賢:籍は澄国。実際は様々な血が混じっている嘉瑶の遠縁。西の帝国の血も混じっている。二十四歳。
澄国の王妹の子だが、一般人(とはいっても豪商)で爵位は持っていない。リーニュ商会の創設者にして会頭。血が混じりすぎてどこの国かわからないが、西よりの容貌をしている。長身の美形。ただし、オネエ言葉。式典などには地味な装いで来るが、嘉瑶曰く普段はクジャクのように派手である。
〇緑白嶺:緑家の長男だが、両親は結婚していない。母は爵位は持っていないものの、一子相伝の妙薬の技術を持つ石家の当主。十八歳。緑家の当主は艶福家で有名であり、婚姻はしていないものの、認知した子供が数人いる。
一番地味な見かけだが、おっとりとしていて優しい。ただし、興味のあることには周りが引くくらい突っ込んでいく。薬師の資格は持っているが、後宮に来なければ医学所で修行し、医師の資格も取るつもりであった。
〇レヒネル・ギレト・ジョルト:エサクの前女王の甥。レヒネルが父の、ギレトが母の家の名前。本名はもっと長いが、家族と伴侶にしか知らせない大事なもの。母がギレトの直系で、ギレト神族の跡継ぎである。
嘉瑶の幼馴染で、嘉瑶が知っていたころの名前はシャシュ・ジョルト。シャシュは現・エサク女王の姉の嫁ぎ先で、当時は伯母であるシャシュ・アネシュカの元で里子として育っていた。浮世離れしているようで、しっかり者。神官と魔術師の資格を持っている稀な存在。




