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伝説のシャベル  作者: KY
142/203

5-14 再開と会議


 クイーンからの連絡員及び輸送隊がナックまで到着したのは予想よりやや時間のかかった15日程後の事だった。


「ナイト、わざわざお前が来たか」

「久しぶりダネー」


「お久しぶりです、巨人殿、妖精様。情報を精査し判断するよう権限を預かってますので」


「そうか。ああ、一応生存者を紹介するか。女エルフ・・・というとややこしいか」


「ミレイだ、いい加減名前で呼んでくれ。よろしくナイト殿、こちらが「ボクはルヴィだよ!よろしく!」ということだ」


「始めまして、ミレイ殿、妖精様。契約者の方にお会いできて光栄です。ナイトというのは巨人殿だけが使われる渾名みたいなもので、名をリリエルと申します、地上からの代表代行として参りました」


「・・・地上、か。今の状況事態が信じ難いし想像もつかないな。地上の生活は上手くいっているのだろうか?」


「問題点は数え切れないくらいあります、外の危険も中の危険も。しかしこの程度解決していかなくてはとても生きていくことなどできません」

 

「そう、か。はは、私が知っているよりもヒトビトは強くなっているのだな。いや、本来そうあるべきであったのか」


 驚いたようなミレイに、リリエルが僅かに頬を緩ませた。



 ドワーフの親方も交え早速話し合いを行う。ミルキーフォグの領域内に眠る暫定的な生存者数、並びに発見した食糧の量、輸送経路、そしてドリルワーム並びにアーススター、魔王獣の存在。生存者に関しては新規に発見された食糧を加味すればギリギリのラインではあるが助けることが出来るだろうという形になった。ただ、やはりネックとして領域内のどこにでも現れることが出来るドリルワームへの対応が問題として挙がった。


 地上の状況も聞いたが不穏分子が生じたためどの対応と粛清が行われたらしい。もっとも死刑ではなく武器を没収した上で永久追放といった形が一番思い罰として適応されたらしいが・・・限りなく死刑に近いといえばそう言えるだろう。学生であり女性でもあるクイーンを指導者として据えた時点でこのような事態はある程度は予想していたしそれとなく示唆もしておいた、しかしこの手の輩は自分の思い通りにならなかったらどんな指導者においてもその短絡的な思想で反乱を企てていただろうが。粛清のおかげである程度居住スペースに空きが出たのも皮肉なものだ。


 さらに、今回は鍛冶屋の兄弟の兄の方が輸送隊の一員としてきているらしい、ナックに住むドワーフ達との技術交流や武具の微調整、修繕えお行ってくれるらしい。ドリルワームとの近日の連戦で多少傷がついたり破損していたのであり難い話だ。


 そして、キグルミを走らせ地上に戻る途中だった輸送団に渡したメモ。そこに書かれていたブツも持ってきたと聞いた。木箱に詰められており、荷物が増えて不評だったらしい。



 結論として、まずは魔王獣の退治もしくはドリルワームの戦力を大幅に削ることが第一。その後ある程度安全が確保され次第ヒトビトをクリスタルから開放しナックへ護送、これは地上から来た一団も護衛として付く。第三に食糧の運搬、これには助け出したヒトビトも出来うる限り労働力として参加させることが決まった。



 そうと決まれば装備を確認、修繕させて早速魔王獣に挑みに行くとしようか。ドリルワーム、巨大なミミズのような存在を体内から生み出しているであろう異形。その名を『テンタクル』と呼称する事にした。 



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