4-20 魔性の誘惑
「おい、起きろ」
「う~ん、ムニャムニャ・・・ヒャアッ!し、尻尾いきなり掴むのは止めてヨおじ様!!」
「五月蝿い、それよりも額は大丈夫か?」
「おでこ?」
フィアは言われて初めて気がついたようで恐る恐る額へと手を伸ばす。
「あんじゃコリャ~!おでこに何か刺さってるヨ~!!ウッ!・・・バタリ」
くるくると輪を描くように落下していくとフィアは地面に上に仰向けで倒れこんだ。シャベルを使いその脇に穴を掘る、大した大きさの穴ではないために作業はすぐに終わる。まあ、いい奴だった。出来上がった穴に摘み上げたフィアを横たえ、上から土を―――。
「ぎにゃ~っ!おじ様何埋めようとしているのサ!!そこは優しくキスで起こすトコロだよネ!!」
フィアとのキスシーンを想像する、傍目からはどう見ても妖精の踊り食いをしているようにしか見えなかった。
「・・・知るか。問題は無いようだな」
「痛くは無いけド・・・ワオ!!」
額の宝石が発光し、さらにその中心から地面の方へとレーザーのような光が放たれている。
「ン~、次の宝具の場所を示しているようだネ。尻尾よりも感度良好そうだヨ」
成る程、創造神とやらとは今回マトモなコンタクトは取れなかったがその意思としては宝具を集めてもらいたいという事が良く分かった。しかし今回はその言葉から有益な情報が得られなかったことが悔やまれる。ただ、方向性は定まっているのが救いか。まあ、良しとしようか。
「・・・少し、でかくなったか?」
「エ?そうカナ?・・・ワオ!ますますナイスバディーになっちゃったヨ!どうどうおじ様?」
30cmちょっとの大きさのフィアが40cm程の大きさになっていた。それを見せびらかすかのように目の前でブンブン飛び回るので左手で掴んだ。
何ということだ―――。
フィアの体について、その触り心地に関しては大きく評価していた。温かく、骨までもが弾力があり絶妙な触感のボディ。柔らかさの極地の頬。今までは極上であると思っていたソレが、さらに進化していた。
夢中になり手で弄ぶ。笑い声や喘ぎ声が聞こえるが無視。どこが以前と異なるのか明確な言葉にするのは極めて難しいが確かにいえることはそれが更に良くなっているということだった。創造神、恐るべし。
満足した頃にはフィアは涎を垂らしながら虚ろな表情で息を荒げていた。つついても反応がない、仕方がないので頭の上に乗せておく。僅かに重くはなっているのだろうが気にするほどのものでは無かった。
小休止をとることにした。本来その予定は無かったのだが先程は右手の怪我も忘れてフィアを弄ってしまったので今中々に痛むのだ。まさしく、魔性のボディ。フィアと創造神に対する評価を1段階上げることを心で決めた。