ご挨拶
AYAです。
お読みいただきましてありがとうございます。
Ⅴ巻の四つのお話しのうちの一番最後のお話になります。
『姫心願』では、白楼后こと御鷹姫が秋の初めに目覚め。
『スパイラル・ボーダー』では、この街で三百年ほど前に起きた出来事、御鷹姫という女性の歴史が明らかにしました。
『家族の軌跡』は、少し本題から離れて、『すべての記憶はその日に還える』で描いた学園長夫人の記憶の障害が偶然に修復され、学園長代行に居た凄雀遼然は本当は偽者だったこと、それでも、偶然集った血縁の無い家族の絆は不動のまま、な家族の物語でありました。
この『シャドウ・キャビネット』は、本筋に戻って、尚且つ、バリバリの学園物を目指します。
苦笑。さんざんこれまで、発行当時、学園物ですか? と疑われてきましたが。ぷ。
えと。正直。学園物と恋愛物には、興味も無いし、書くなんて想像もしていなかったのでした。
こてこての恋愛少女マンガとか読んだためしがないし。トレンディドラマとかも。
推理物とか時代劇とか好きだなぁ。軽いSFとかね。
ので。この当時、あえて、そんなに好きじゃないジャンルを頑張ってみようと。なぜか。考えたみたいです。
うーん。成功したかは不明ですが。
騎道君にひっぱられたというか、騎道が居たからこういう風に歪んだ(笑)物語になった気がしますの。溜め息。
ともあれ。これからはちょっとだけ騎道君もしゃっきり生きていきますので。とゆか、でないと負けるぞぉ。
学園長代行にも、敵にも、敵にも。心配だ。
さて。正直に申しまして。こっからは、マジです。
手加減無しです。痛いです。切ないかも悲しいかもしれません。
私が、執筆していて、ネガティブになりましたもの。そのせいで、ここまで感情投入する物語は、もういいや、と、書くことをやめたのかもしれません。
年月が経って、キャラクターと距離がおける知恵がついたでしょうか? 正直、そこが不安で、きちんと物語に入り込められない気がしています。
ともあれ。このライオットのシリーズは、ほんとうに色々な勉強、経験になりました。
稚拙な部分ばかりですが。
今まで長くお付き合いの皆様、ありがとうございます。
皆様だから、今のうちに申します。まだまだ先は長いですよ。笑。
冊数的には、あとⅥとⅦ、二冊ですがね。Ⅶはページ数二倍なので。笑。
それと。このⅤを公開の後、またしばらく時間を空けさせて頂きます。
その間に、もっともっと読者様をお呼びしなくっちゃ。
どこかにまだ、こんな昭和な(笑)な香りのする物語でも好んで下さる方が居るかもですもの。
ⅤとⅥが「友愛相剋」編なのです。ご説明していたでしょうか?
相剋。五行思想に関した単語ですね。
五行思想は九星気学の基本思想で、この物語は九星気学をベースにもらっています。『ビッグ・ブラザー』で騎道が指摘したとおり、四天王と呼んでもいい所を四神に準えている地域性から、この街には五行思想が根付いているのでしょう。
相剋とは、相手を打ち滅ぼして行く、陰の関係。とありますが。
ここでは、友情や愛情がお互いを喰い殺しあってゆく、という意味に使っています。
そういうパートなのです。
それでは。お楽しみ下さい。
『RIOT NOTE 稜明学園騒乱譜 Ⅴ』 友愛相剋 壱 は1995年4月29日に個人同人誌として発行致しました。