A peaceful time
長らく更新出来ずにすみませんでした。
やっと受験が終わってほっとしています。
めぐるめぐる、世界は巡る。
どこかで誰かが嘆いても。
どこかで誰かが憎んでも。
誰かが、世界から外されてしまったとしても、変わらず、朝はやってくる。
そんな風に作った神様を、私は幾度となく殺したいと思った。
いや、今もその気持ちは
より一層深く、私の心の中に根付いている。
2話
朝。
静かな眠りを妨害するように、控えめなノックが遠くで聞こえた。
俺は無言を突き通して、また貪るような深い眠りに着こうと瞼を下ろす。
すると、さっきよりも強めのノックがして、返事をする前にドアががちゃりと開いた。
…鍵、してなかったっけ?
こうもあっさり開けられると、管理していた自分のミスかと考えてしまう。
「ね、柘榴。起きて」
「ん…れみりあ?」
どうやら、今回俺を起こすのに派遣されたのはレミリアのようだ。
レミリアは、一瞬戸惑ったように固まったが、何事も無かったように俺を揺り起こす
その手つきが優しくて、まるでゆりかごに揺られているような気がして、余計に微睡みを誘う
が。
シュッ
バアアアアアアアアアアアアアンッ
「黒淵ぃいいいいいいいいいいいっ!!!!!!俺と、俺と決闘しろぉおおおおおお!!!!」
「っぜぇ...。」
突然扉が十文字に切られたと思えば、男が1人、フォークのような槍を二本もって飛び込んで来た。
オレンジ掛かった茶髪の青年は、やはり美形である。
切れ長のカラメル色の瞳は、闘志に燃え滾っており、少し焼けた肌が髪色に合っている
きっと熱血系なのだろう。団服の上からでもわかる、バランスの良い筋肉が見て取れた
声の主を、思いっきり睨みつける。
眉間の皺が、5,6本立つのを感じた
が、
「シャーマンセル・モンドさん?」
「う、おぉおおお!!?レ、レレレレミリアさんぢゃないか!!どど、どどどどうだ、俺の新作ケーキを喰わんかね!!?」
「頂きますが...柘榴の部屋の扉、ちゃんと請求書送りつけますからね?」
レミリアが、うふふふと笑った。
怖い、怖すぎる。
後ろに般若が居る。
しかし、柘榴はというと、シャーマンセルが先程レミリアに出した新作ケーキをもひゅもひゅと頬張っていた
…ハムスターのようで母性本能をくすぐると、後にレミリアは熱弁する事に成る。
「っぁ、俺の新作ケーキ!!」
「んまーい。」
「ちょ、やめろ!!!!!」
「んー...でも俺だったらさ、ここにジャムとか掛けるなぁ」
「...」
「あと、ここはもうちょっとチョコ使うかな...こんな感じで」
「...負けた...むぁああああた負けてしまっつぁあああああああああ!!!!」
そう言い放つと、シャーマンセルはどこかへ走り去って行った。
彼らの間で交わされる決闘の意味=料理をどちらがどれだけ魅力的で、美味しく作れるかである。
毎回シャーマンセルは柘榴に言葉だけで負かされて、しょっぱい水を飲んでいるのだった。
「俺に勝とうなんざ、百兆年以上早ぇよ。」
「それ、死んで転生してからも無理って事?」
「さぁ?」
にこりと笑った柘榴は、軽くジャンプして再びベッドに潜り込んだ
こうまでして二度寝をしようとする姿は稀にしか見ない。
大抵無理をした後に見る光景なので、レミリアはそっと部屋から出た。
ドアを閉めてから、レミリアはトンと扉にもたれ掛る
暫くしてから、規則正しい寝息が室内から聞こえて来た。
笑みを深くしたレミリアは満足げな顔をして、やっとその場を離れて行った。
久々に打ち込んだので
ミスが多いかもしれません
おかしいと思う所があったら
よろしければ、ご報告御願いします。