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2-55

しばらく(最低一週間)休みます

 

フルカネルリだ。炬燵には一種の魔力があると思うのだが、どう思う?

《出たくなくなるよネー》

『……出てもあんまり変わらないってぇ……わかってるのにねぇ………』

「瑠璃ちゃーん、ミカンとってきてぇー」

「じゃんけんぽい」

母が出したのはグー。私はパー。

「……うぅ……こういうときの瑠璃ちゃんじゃんけん強すぎ……」

そうか?

《こういう自分に害が来るときだけで見てみるトー……なんトー!百二十一連続一発勝ちだヨー!》

なるほど。強いらしいな。

《……ところでサー》

どうしたナイア。

《………フルカネルリが‘じゃんけんぽい’って………………すっごく似合わないヨー》

五月蝿い、一瞬でゼロから秒速三十万キロまで加速させられて死ね。

《流石のボクでもつぶれちゃうヨー!》

潰れてもどうせあっという間に再生するだろうが。

《そうなんだけどネー》


炬燵でのんびりするのも良いが、やはり私は研究所で白衣を着てなかなか進まない実験に頭を悩ませている方が性に合っているな。

《……エー……フルカネルリっテー………マゾな人だっk》

五月蝿い、魚の鱗を飲み込んで咽を切って癌になって死ね。

《神様にだって癌はあるんだヨー!? それで死んじゃった神様だっているんだヨー!?》

死んでも甦るだろう。

《……そうなんだけどサー》

……ついでに言ってしまえば、まずお前達の咽がが魚の鱗程度に負ける所など想像もできん。

《…………そうなんだけどサー……》

……まあ、だからこそ私もそんなものを原因にと言っている訳だが。

………私も、あの世界から帰ってきた時の急速な成長のお陰で、中々に強くなっているのだろう? 少なくとも、私の発した言葉が力を持つようになる程度には。

《……大正解だヨー。もうキミは確実にアザギより強くなってるシー、今もどんどん強くなっていってるのサー》

……そうか。

……さて、実験に入ろうか。まずは

《フルカネルリー!反応薄いヨー!薄すぎるヨー!!》

……なに、悪いことではないし………アザギやナイアと同じような存在になれるのならば……悪くない。

《……嬉しいこと言ってくれるじゃないノー》

ん? そうか?

……まあ、流石にもう一度人生を終わらせてからであって欲しいがな。

……今生の両親と、それに白兎とは、人間として別れを告げたい。

《………良いヨー。信者のお願いを聞いてあげるのも神様のお仕事だしネー》

『………ふふふ……やっぱり、邪神でもそうなのねぇ……♪』

そうらしいな。

……さて、実験に入るとするか。






体は炬燵でのんびりしながら意識はキュルキュルと早送り。外から見ると炬燵が気持ち良くて蕩けているようにしか見えないけれど、フルカネルリはいつも真剣に思考と研究と実験を繰り返している。

……外から見ると炬燵が気持ち良くて蕩けているようにしか見えないけれど。

その高速回転している頭の中に姿だけをお邪魔させる。あまりにもイライラしていなければ追い出されることもないし、怒らせなければ結構優しい。頭の中でお菓子を食べても怒らないしネー。

…………邪魔になったら神とか人間とかそういうのなんて関係なしに怒られるし追い出されるけドー。

そういうあたりフルカネルリは素直で良いと思う。とっても人間臭いくせに人間らしくない。

……人間臭い邪神なボクが言えることじゃないけどネー。

ちなみにアザギは外でフルカネルリに害を与えるものが無いように、散歩ついでに見て回っている。

そんなことをしなくたってクトちゃんやアブホース達が見回りしてるから、このあたりはかなり安全なのにネー。

………まあ、無駄とは言わないけドー。実際少し良くなってるわけだシー。それにアブホースとクトゥグアが一緒の時だと見回りって言うよりデートに近いし。

……………さっさと付き合っちゃえヨー。既成事実だってあるんだしサー。

ボクが仕掛けたやつだけドー。

ちなみに仕掛けたのがボクだってバレた後、いつもより1.3倍速くて1.3倍強いアブホースとクトゥグアに追い回されたヨー。あのときは怖かったネー。

……アブホースとクトゥグアの家族には親指立てて‘GJ’って言われたけドー。勿論クトちゃん含む。

…………結婚しちゃえヨー。披露宴でクトゥグアとアブホースが無意識にいちゃついてた時とかの映像を流してやるから結婚しちゃえヨー。

恥ずかしがって気絶しちゃうほどに昔からバレバレだったことを教えてやるからサー…………結婚してくれヨー。そのいちゃつきっぷりを見てるとどう見ても熟年の域なんだからサー。

……だいたイー、アブホースもクトゥグアもお互いの家の合鍵まで持ってるシー、なんでそこまで行っててそこから先がいかないんだヨー。クトちゃんだってやきもきしてるんだゾー。

だからサー、キミ達さっさと付き合ってることを公ひょ

以下略



  途中から愚痴に切り替わったナイアの話の話。




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