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最近色々手を出しすぎて書く量が少なくなってきました。

……鬱だ

 

フルカネルリだ。私も忘れかけていたのだが、今月は林間学校だ。

ちなみに、つい最近に仮死状態になったことがあるせいか、父と母が騒がしかった。まあ、最後には宥めてすかしてなんとか説得したが。

《……説得? あれガー?》

説得だ。

《ちょっとくらい口ごもってもばちは当たらないと思うヨー?》

知らんな。

『……どう好意的に見ても、詐欺だったわよぉ……?』

そうか?



泊まるところは山の中の古めかしい建物だった。こういったところに泊まるのは初めてだ。

《異世界の体験も含めてはじめてだネー。向こうにはこんな木製の建物なんて無かったシー》

そうだな。

ちなみに校長達も来ているが、

「きゅう」

「クトおぉぉぉっ!!傷は浅いぞしっかりしばべるんっ!?」

「こんな所まで来て騒ぐなっ!あと傷じゃなくってただの車酔いよっ!」

………とまあ、久々に見る‘いつも通り’の光景を見せてもらった。

「瑠璃ー!こっちこっちー!」

「ああ、わかっているさ」

さて、荷物を部屋に置いて来るとしようか。


校長のかわりに教頭からの林間学校の開始の挨拶が終わり、すぐに昼食となった。

「はい瑠璃。あーん♪」

「……ぁむ……」

《抵抗しないんだネー》

もう慣れているからな。それに断ると泣いてしまいそうな気がするし。

《……ありえるネー》

『……ありそうねぇ……うふふふ……♪』

ありそうだろう?

「美味しい?」

「ああ、美味いな。白兎も食べたらどうだ?」

「瑠璃が食べさせてー♪」

……やれやれ。

私はいまだに汚れていなかった自分の箸を取り、白兎の料理をつまんだ。

「……あーん」

「ぁむっ♪」

《嬉しそうだネー。あんなにほっぺが緩んじゃってるヨー》

白兎は素直な娘だからな。

……それと、殆ど関係ないことだが校長が昼に出された辛子菜を食べて涙目になっていた。

《あ、クトちゃんまだ辛いの苦手なんダー?》

そうらしい。


夜になったらすぐに眠る。そうしなければ怖い怖い教頭先生が角を生やしてしまうからな。

《あいつ怒ると恐いんだヨー。いやほんとにサー》

まあ、私は周りの事など気にせずに眠るがな。

「あれ? もう寝ちゃうの?」

「ああ。早起きと健康のためにな」

『……気にしなくってもいいのにねぇ……?』

《健康呪いがかかってるしネー》

知っているし覚えているさ。だがこう言っておいた方が後々面倒臭くならないだろうしな。

……ついでに言っておくか。

「お前も早く寝た方が良いぞ? この辺りには色々といるようだからな」

「……えーと、それって例えば………お化け、とか?」

その問いには答えずに曖昧に笑い、布団を被る。

「え、ちょっと瑠璃? 冗談だよね? 冗談なんだよね!?」

……やれやれ。見えないのだから気にすることは無かろうに。

『……ふふふふふ………ちょっと、悪戯してもいいかしらぁ……♪』

《……やめといた方がいいヨー。クトちゃんとクトゥグアとアブホースの領域だからネー。下手したら消滅させられちゃうヨー》

『……あらあらぁ……残念ねぇ……』

…………あまり騒ぐな。それにアザギ。恐らくナイアに頼めば見回りの名目で悪戯をすることぐらいならば許可してくれるように計らってくれると思うぞ?

『………………』

《……わかったヨー。行けばいいんだロー》






あの後、あの邪神がお願いしてくれたお陰で、遅くまで起きていた子達に色々な悪戯をしつつ、他の邪神達に報告をするという簡単な仕事をすることになった。

……とっても楽しい♪

明るくしたまま騒ぐ子達は流石にいないけれど、小さな明かりをつけてトランプをしている子達や真っ暗な中で恋話をしている子達も居た。

恋話をしている子達は、それこそこういった学校行事の醍醐味だと思うのでスルーしたが、トランプをしている子達には軽い悪戯を、そして騒がしくしていた子達にはちょっと酷い悪戯をした後に、教頭役の邪神に報告した。

……どんな悪戯かは秘密。その方が、面白いものねぇ♪

……でも、その教頭役の邪神は副校長役の邪神とナイアに振り回されていたらしく、とても疲れた顔をしていた。

………今度、愚痴でも聞いてあげようかしらねぇ……?



  悪戯大好きアザギのターン!



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