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異世界編 1-7

 

フルカネルリだ。予測はしていたが、私が作って来たものはこの時代から見れば古めかしいガラクタになってしまうようだ。

……だが、私は機械に作られた服より、自分で作った服を着ていたい。

…………ただのわがままであるということは理解しているし、合理的でないことも理解している。

………と、いうわけでそれらの技術をすべて使って今までの服を作り替えた。

原型は残っているが、もはや別物だ。

《作り替えちゃっター!?》

『……作り替えたわねぇ……』


元々隕石の直撃を喰らっても平気な布を服に加工するのは大変だったが、最初から服の形にする事で解決した。勿論色々な所に収納があり、それの一つ一つが空間歪曲装置によって広大な空間になっている。

……唯一の欠点は、ポケットの口に入らない大きさのものは入れることができないというところだろうか?

《十分すぎると思うんだけどネー?》

いやいや、確かに一時の完成は見ているが、改良点があるならば改良せずにはいられないのが科学者というものだ。

……うまくやれば持って帰れる物の制限がかなり軽くなる。そうすれば機械兵だろうが設備だろうが持って帰れる。特に重要なのは私の世界ではまだ見つかっていない素材だな。もしくは原子配列変換器。

《未来の超科学ってスゴー!》

『……ふふふ……鉛を金に、ってぇ………まさに‘錬金術’ねぇ…………♪』

その通りだ、アザギ。これがあれば私が錬金術師であった頃の夢が叶えられるということだ。

……悔しいことに、自分の手で作ったものではないが。

しかし、それでも始まりは私達、錬金術師の技術だ。

《ほんとーに始まりの方はネー》

そうだな。


ハヴィラックに頼んでどこかに秘匿されている情報と知識も持ってきてもらう。それだけでかなりの時間がかかるらしいが、私にとってそれはどうでもいいことだ。すぐに始めさせる。

《強引だネー》

まあ、構わないだろう。今までに見た情報によると、生き残った人間はみな月か火星で暮らしているのだから。

『……超科学って……凄いわねぇ……?』

そうだな。私も驚いた。

これほど驚いたのは転生した後に人が月に行ったと聞いたとき以来だ。

……無論、その火星と月からも情報は集めているのだが。

…………私の考えが正しければ……。

………………いや、今はこちらのことに集中しよう。



  フラグを立てるだけ立てて引いていくフルカネルリ。






……やれやれ。鋭すぎると嫌われるヨー?

どうせ悩んだってなにも変わらないんだからサー、もっと気楽に行こうヨー。

……言わなくってもフルカネルリならすぐにその結論を受け入れて、何もなかったかのように過ごすと思うんだけどネー。



  そして少しだけ心配するナイア。



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