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異世界編 4-13

 

魔法学校を卒業してすぐに、僕はヒーローズへの入隊が決まっていた。僕の小さい頃からの夢であった、ヒーローズだ。

武器を使った戦闘はそこそこ。魔法は一部だけはかなりすごいもので、知識量は学園で二位。僕の努力はうまく実を結び、ここまで来ることができたのだった。


それもこれも、魔法が使えないことで悩んでいた僕に魔法の使い方を教えてくれたフルリ先生のお陰。


けれど、フルリ先生にお礼を言うことはもうできない。死んでしまったわけではないけれど、どこにいるのかわからない。

突然学校をやめてしまったフルリ先生は、青柳さんがヒーローズの情報網を駆使して探してもどうしても見付からず、今も探し続けているがやはり見付かっていない。

まるで、初めからこの世界に居なかったかのように消え去ってしまった。


……いったいあの人は、今どこにいるんだろうか?






フルカネルリだ。私は今、元の世界に帰る支度をしている。

理由は簡単。この世界に居ても、私が得ることのできるものが少ないと思ったからだ。


この世界に居れば確かに元の世界では時間が止まっている分研究の進みはよくなるが、それは別にこの世界でなくてはならない理由にはならない。


次の世界に行けばまた時間は止まるし、この世界では得ることがほとんどなかった新しい知識が入ってくるかもしれないのだから、躊躇う理由もない。


……別れを告げなければ後味が悪くなるような相手もいないし、仕事を終わらせたら辞表を残してさっさと消えよう。


《いいノー?》


かまわん。私には興味の無いことだし、ついでにやる気もほとんど無い。

悔いも、無い。


《フルカネルリがそう言うんだったらそれでいいけどサー》

『……だったらぁ……きっとそれでいいのよぉ………そうでしょぅ……?』


ああ。


……それでは、戻るか。





  フルカネルリの帰還その四。今回は山無く谷無く。




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