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三万アクセス記念外伝

三万行ったようなので更新します。不意打ち更新です?


次は五万行ったら書きます。

 

これは昔々の話。まだまだナイアが幼くて、あんまり物事を深く考えなかった頃の話。



邪神学校の2年D組の教室では、今まさに二柱の邪神が全力でぶつかり合っていた。

「てめえは毎日毎日ぐだぐだとぬかしやがって!いちいちうるせぇんだよ!」

「貴方の都合なんて知ったことじゃないわよ!」

最早このクラスどころか学校中に有名になっている二柱。クトゥグアとアブホースのいつも通りの大喧嘩と言う名のじゃれあいであった。

「おーい、二人とモー。間もなく先生が来るヨー」

「「そんなことはどうでもいい!」」

「ほう? 『どうでもいい』か」

いきなり聞こえた声にアブホースとクトゥグアの肩がびっくぅ!と跳ねる。

「ボクはちゃんと『間もなく』って言ったヨー」

「文字通り間がねえのかよ!」

「黙れ」

ゴヅッ!

先生の拳が降り下ろされ、クトゥグアの頭に大きなたんこぶを作り上げた。

「これからホームルームだが、アブホースとクトゥグアは終わったら職員室に来い」

「センセー、クトゥグアは気絶してて聞こえないと思いますけドー?」

「ならお前が連れてこい。……それでは出席をとる……」


「……おーい、クトゥグアー?」

ナイアがクトゥグアを起こそうと肩を掴んでがくがくと揺さぶっているが、クトゥグアは頭の回りに星を飛ばしたまま帰ってこない。

「……仕方ないナー。これだけはやりたくなかったんだけど、やるしかないよネー?」

ナイアはクトゥグアの耳元に口を寄せ、あることを呟いた。

「……早く起きないと、クトちゃんはボクがもらっていっちゃうヨー」

「待てごるぁぁああぁぁぁっ!!」

いきなり跳ね起きたクトゥグアと衝突しないように、ナイアはすっと体を引いた。

しかし体を引いただけでこのシスコン邪神の追及を逃れることなど出来るわけもなく。

「おいてめえナイアクトに手ぇ出すたぁどういうことだコラ眼球引き抜いて食わせるぞあ゛ぁ゛?」

「……って言えって今職員室にいるアブホースが」

「あんのアマぁぁあああぁぁぁぁっ!!」

クトゥグアはそこまで聞くとすぐさま教室を飛び出して職員室へと走っていった。

「……別に言ってないヨー。人の話は最後までちゃんと聞こうネー」

……と、最後にぽそっと付け足したナイアは、クトゥグアが出ていった扉をごりりり……と閉めて自分の席に座ったのだった。

もちろんこの事でアブホースとクトゥグアに一日中睨まれていたことは言うまでもない。


「おるぁああっ!」

「よっと、危ないナー」

「私もいることを忘れたのっ!」

「いやいや、覚えてるヨー。せいやっ」

ナイアはアブホースとクトゥグアに昼休みに全力で襲われていた。

力任せに殴りかかってくるクトゥグアと、蹴りが主体のアブホースにナイアはめんどくさそうな表情を浮かべたまま逸らしたり投げたりして逃げ回っていた。

「……あー、なに、二人の初めての共同作業はボクのお仕置きなのかナー? 仲良いネー」

「誰がこんな頭がっちがちの堅物なんかと仲良しだ!」

「誰がこんなちゃらんぽらんでいいかげんな人と仲良しなのよっ!」

「っだとこの才槌頭!」

「五月蝿いわよこの焼き猪!」

ナイアの一言でアブホースとクトゥグアの矛先がお互いに向き合い、いつの間にかナイアはその場から消えていた。

「だってボクまだご飯食べてないんだヨー」



  策士ナイアのとある日の昼時

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