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異世界編 3-20

 

フルカネルリだ。竜族に喧嘩を売ってから帰ってきて、始めにやったことは連れ帰ってきた竜神王の娘の洗脳だった。

……殺したようにしか見えなかっただろうが、斬ると見せかけてゲートで空間を繋げたまま切り離しただけなので普通に生きている。

洗脳前に解析して、この娘の世界を記録してから洗脳を開始した。


《今後の予定はどうなってるノー?》


洗脳後、また解析してからクローンを作り、とりあえず致命的な実験をいくつか繰り返してからバラバラぐちゃぐちゃになったそれを竜神王に送りつけてやる。実験に『ご協力』してくださり、ありがとうございました。という手紙を添えて。


《……向こうさん切れるんじゃないノー?》


切れたところで何ができる? 私は殺せないし、竜神王の娘から作った遺伝子改造クローンドラゴンを騎獣にした新たな部隊である‘騎竜隊’と、元々存在していた私の実験動物達を相手に勝てるとは思えんが?

確かに数を削ることくらいはできるだろうが、こちらから攻めるのならばともかく、こちらに攻め込んでくるのに罠を仕掛けない道理はない。


ちなみにクローンと言ってもそれは外側の体だけの話であり、内包世界まで同じというわけではない。

クローンを作っている最中に記憶を写してやれば少しは似るが、それでも完璧に同じにするのは難しい。


《とか言ってフルカネルリの世界の中の竜神王の娘の本の内容をコピーして張り付けちゃえば、一時期とは全く同じになるんだけどネー》

『……それを使えばぁ………別人の記憶を埋め込むこともぉ……できるわねぇ………♪』


……それだ。

よし。今度の実験の内容が決まったぞ。

今度は竜神王の娘のクローンに、竜神王自身の記憶と解析した世界を埋め込んで張り付けてやろう。

ただ、多少体を弱くして、竜神王が暴れたり逃げ出そうとしたりすれば竜神王の娘の体が壊れるように細工しておかなければ。


……さて、さて、さて。竜神王はいったいどんな反応を返すことやら?

今から実に楽しみだ。


プライドをかなぐり捨てて子供を守ろうとしたがそれは叶えられず、気絶して起きてみれば自分が娘の体に入ってしまっている。

逃げ出そうとすると首輪から電流が流れて娘の体が傷付き、暴れようとすればまた傷付く。

私に逆らえば罰と称して望まぬ飴、あるいは鞭をくらい、少しずつ壊れていくことだろう。


勇猛果敢で最強と名高い竜神王の精神が、どの程度の強度を持っているのか………確かめてみるのも面白い。


ちなみに、私はこの体では自慰経験より上の経験は無い。だがそのお陰で色々と詳しくはなった。恐らく男であったあの頃よりも。

無論竜神王への‘望まぬ飴’とはそういった行為である。初めては白兎ではなく、元雄の精神を持った人間換算八歳程度の竜族の子供か。

竜神王の娘の本体は、人間換算でおよそ一歳半。クローンは僅かに成長させているが、この短い時間ではこの程度が限界だ。


……まあ、これからもやることは山積みだ。素体はいくらでも作れるし、実験もさらにはかどるだろう。

来るのはゆっくりでも構わないぞ。英雄達よ。


《一応言っておくトー、竜神王の娘の体は人竜自在だヨー。竜族は基本的にそうなんだけどネー》


そうだな。その変身のメカニズムを解析してやれば、私も竜族や他の種族に楽に変身できるようになるわけだ。

だからこそ、壊しても壊しても大丈夫なように洗脳したクローンを使っているわけだが。


……さて、竜神王を堕とし終われば強力な手駒がまた一つ増えるし、さっさと堕としてしまうか。

洗脳すれば速いが、それでは壊れていく過程が見られない。だからここはじっくりと時間をかけて見なければ。






私の娘を殺した、憎い相手、カザーネラ。

そのカザーネラによって、死にかけの娘の体に竜神王である私の魂を入れることで娘はその生をつないでいるらしい。


この話を聞いたとき、私はすぐさま逃げようとした。しかし、死にかけている竜族の体を持ちこたえさせているせいか、あり得ぬほどに力が出ない。

その上体も弱々しく、暴れようとしても体に鎖が食い込むのみで切れる気配もない。

それでも力を込めるのを辞めずにいると、今度はこの体が軋みをあげ始めた。


「私は言ったぞ? それはお前の娘の体だと。元の体と同じように使おうとすれば、壊れるのは自明の理と言うものだろう」


カザーネラは明らかな嘲笑の気配を放ちながら、私の鳩尾に爪先を叩き込んだ。


「ごぇほっ!?」

「はっ。随分と情けない姿だな? 竜神王」


竜の姿に戻った私を鼻で笑いながら、カザーネラは尾を踏みつける。千切れそうな痛みに悶絶しながらも、私はカザーネラのことを睨み続けた。


「ふむ。やはり死にかけの餓鬼とは言え竜族か。なかなか固いな」


ジャラララ……と鎖の音が部屋に響き、私の体を吊り下げる。

飛ぶことはできない。翼の先端に、異常な重さのなにかがくくりつけられていて、動かせないからだ。


「安心しろ。まだまだ続く」


カザーネラはそう言って、棘のついた鋼の鞭を振り上げた。






  フルカネルリ流、家畜(言うことを聞かない実験動物)の躾け方。





 


おまけ


平均的な一般兵(訓練済み)のステータス。

……



Lv:9

種族:人間


HP:42

MP:12

攻撃力:22

守備力:19

敏捷度:10

魔力:9

運:16

機動力:2×1


通常スキル

剣:Lv2

槍:Lv2






こんな感じ。竜神王の幸運の低さが浮き彫りになりましたね。


これはあくまで平均値なので、これ以上のステータスを持っていたりするのもいますが、大体こんな感じです。


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