帰還編 2-1
フルカネルリだ。ゆっくりと目を開くと、私としては久しぶりになる私の部屋だった。研究所と実験場を兼ねた世界球や、あちらの世界で作ってきた物に忘れ物は無いことを確認した。
ちなみに瓶の大きさは直径にして十五センチメートルほど。外が揺れても中の物には一切影響が出ないようになっているし、早々のことではこの瓶は割れないようにしてあるが、それでも私は心配なのでボトルシッブ等と同じように落ちないよう並べておいた。
《ボクもいっしょに護ってるからクトゥグアの炎にも五秒くらいだったら耐えられると思うヨー?》
つまりそれは太陽に入れても問題ないと言うことか。流石はナイア、異常なまでに高位の邪神、それも地神なだけはあるな。
《すごいでショー!》
ああ。
今回も私の記憶とこの世界の出来事に間違いがないかを確認していたのだが、一つもない。数万年も居なかったのだから少しくらい違ってもおかしくはないはずなんだが…………知識量と言うことで下限値固定されているのか?
《されてるヨー》
先に言え。
……全く。無駄な時間を使ってしまった。
『……まあまぁ……わかったんだから、いいじゃなぃ……』
……そうだな。今わかったと言うことに喜ぼう。
帰還完了。再び日常へ。