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「まあとりあえずお茶でも飲んでゆっくりするといいヨー。時間はたっぷりあるんだからサー」

「……判った、そうさせてもらおう」

 目の前の少年が気楽そうにそう言った瞬間にどこからか小さな丸いテーブルが現れ、その上にあった緑色の液体を差し出してきた。

「……あ、もしかして緑茶じゃなくて紅茶のがよかったかナー?」

どうやらこの液体は茶の一種であるらしい。

手を付けずにしばらく見ているとその少年がやはり軽く聞いてくる。

その手には白いカップとおそらく中身の入っているであろうポットが静かに揺れている。

「あ、ああ、すまない」

「いいっていいって」

勝手に呼んだのこっちだしナー、と言いながら差し出された紅茶のカップを受け取って口をつけた。

「……うーん、やっぱりショゴスの淹れたやつの方が美味しいネー?」

くりっと首を傾げるその姿に少しだけ考える余裕ができた。

「………質問があるのだが、構わないかね?」

「いいヨー」

少年はニコニコとした笑みを崩さないままにフルカネルリに答えた。

「…私は死ななかったかね?」

フルカネルリは一番知りたい事だけを直球で聞いた。

「死んだヨー」

そしてその少年も直球で返した。


辺りに沈黙が満ちた。 

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