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異世界編 2-52

 

「っ!いい加減にこっちを向きやがれ!」

「「は?」」


はい、どうやら私達に絡んできていた見知らぬ誰かの一人が勝手に切れたようです。勝手に絡んで勝手に切れて……全くもう。


「頭がいかれてるのだろうか?」

「頭が狂ってるに違いありません」

「っだとこの野郎!!」


あ、つい思っていることが口に出てしまいました。

でも、ディオさんも口に出してましたし、そんな変わらないですよね?

まあ、とりあえず。


「黙れ」

「静かにしてください」


黙らせますか。

…………私も好戦的になったなぁ……。




こちらに向けて叫んでいる顔のまま固まっている氷像が一つ。驚愕の顔のまま固まっている石像が二つ。言うまでもなくさっきから私達に絡んできていた見知らぬだれかさん達だ。

私が一人、ディオさんが二人。私は石化の魔術はまだ使えないから凍らせたけれど、このままだと掃除が大変そうだ。


『目立たないっていう目標を忘れてないかな? こんな高位の魔術を使ってしまえば当然目立つよ? その辺りはどう考えているんだい?』


……そういえば、そうでしたね。どうしましょう?

ディオさんのほうをちらりと見ると、何事もなかったかのように出された食事を食べていた。


「あ、あのぉ……?」

「問題ないだろう。高が中位魔術の無詠唱だ。この程度で騒ぐようなら程度が低いと自ら認めているようなものだし、そうなれば仕事を干されて食っていけなくなるだけだ」

「そ……そうですか?」

「ああ、そうだ」


ディオさんは当然のように言っているけれど、確か石化の魔術は高位に最も近い中位魔術って聞いたような…………。


『規模や解呪のしにくさ、持続性に精密性、魔力消費と付加効果と周囲への余波の軽減とか、そう言うものを全部纏めてやらなくっちゃいけないからかなり難しいよ。その他にも変わった後の石の強度や硬度、質なんかも色々あるし、派生に石化ならぬ金属化なんてのもあるし、色々応用は効くよ? ちなみにアルフシスは空気に金属化をかけて大量に剣を飛ばすとかそんなこともできるし、相手を意識があるまま石化するとかそんなことまでできるって聞いたこともあるしね。ついでに、人間で使えたのは今までに片手の指で数えられる程度だよ? もちろん長い詠唱をしてだけど』


……つまり、ディオさんは凄いってことですね。

あと、たしかウルシフィの指はいくらでも増えると聞いたけれど……?

まあ、何でもいいですけどね。私に関係の無い人のことなんて。




朝。目が覚めると、趣味の悪い石像がいくつか置いてあった。寝る前にはこんなの無かったと思うんですけど……?

そう思っていると、扉が開いてディオさんが入ってきた。


「おや、起きたかナギ殿。久し振りの柔らかいベッドの感触はどうだった?」

「ディオさんの心音に集中しすぎて楽しむ余裕もなく寝ちゃったのでわかりません」


これは本当。そしていつものこと。一つの布団で眠るのも、固い地面に簡単なテントを張って寝るのも、柔らかなベッドが久しぶりだっていうのも、ディオさんの心音に集中していたっていうのも、全部。

………私も逞しくなったのかな? この世界に来る前の私じゃあ、男の人と一緒に寝るなんて絶対無かったと思うし。


いや、別に私が女の子が好きっていう訳じゃ無いですよ? 私はノーマルですよ? ウルシフィみたいに変態性癖なんて持ってないですからね!?


『あははは、私がなんと言われようとディオさんとナギ殿なら別にいいけど、というかむしろもっと言って欲しいけど、あんまり慌てて否定し続けるとまるで図星をつかれているように見えなくもないからやめておいた方が良いと思うけどね?』

「五月蝿いですね。静かにしてください黙ってくださいいつ誰が変態に発言権を与えたんですか」

『あうぅっ!ディオさんとはまた違う冷たさがイイっ!』


周囲に見えないように消えたまま空中でくねくねと身悶えをするウルシフィに冷たい目を向けながらディオさんに気を向けると、この石像について教えてくれた。

どうやら石像は昨日絡んできた見知らぬ誰かさん達と同じテーブルで騒いでいた人達だったようだ。誰かさん達を石にしたり氷付けにされてしまったので、私たちを殺して魔術の効果を解くつもりだったとか。

けれど、それで自分達が石化してしまっていては意味がないと思うんですけどね。


……あと、私はともかくディオさんとウルシフィの隙をつこうなんて………きっとそれだけでかなり難しいと思う。ドラゴ○ボールで言うと、飲茶《ヤ○チャ》がブ○リーに勝つのと同じくらい…………うん、無理ですね。




  性癖その他以外は認める寺島渚のある日の目覚め。




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