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異世界編 2-9

新しく東方小説を見切り発車いたしました。本当に暇な方はどうぞ五話ぐらいまで増えてからお読みください。

 

フルカネルリだ。魔王の軍勢は結局二月ほど粘ってから帰っていった。恐らく食料が切れたか結界が抜けられないと諦めたかのどちらかだろうが、何もせずに帰してやるほどこの島の住人達は優しくはなく、空を飛ぶことのできるものは空から、水中を移動するものは水中からそれぞれ数発ほど攻撃魔術を撃ち込んでいた。

ちなみに私は緑翼の持ってきた研究対象を解析し解体し分析し分解し物理的に科学的に魔法的に生物学的に理解するのに忙しかったため参加はしていない。

《それがなかったらどうしてたノー?》

無論何匹か研究対象を捕まえるために参加していたとも。


少々不便を感じたので、見守の住む大樹の近くに湧き水を用意した。ここからこの島に川という形で水が供給されるだろう。

赤い獣達も水は飲むだろうし、無駄にはならないだろう。

そして私はそこから水を汲み、三人分の朝食を作る。朝は軽めに簡単なトーストと目玉焼きとレタスサラダ。ついでにベーコン。

《ここまで来たらトマトが欲しいネー?》

あるぞ。

《あるノー!?》

ああ、ある。

……また今度にBLTサンドでも作ってみるか。


ハヴィラックだが、あの異常に科学の発達した世界で生まれ育ったためかアナログな料理が苦手なようだ。

掃除と洗濯はそれなりに出来るのに、何故料理だけが苦手なのかは理解できないが、そういうこともあるのだとあまり深く考えないでおく。

………火力の調節が今後の大きな課題だな。

しかしプロトと組んで片方が火力調節を、もう片方が調理を担当すれば一気に良くなるだろうに、何故やらないのだろうな?

《台所には一人で立つものっていう固定観念でもあるんじゃないノー?》

ああ、それはあり得るな。今度それとなく言ってみることにしよう。

ちなみにプロトは地味な仕事が気に入っているようで、いつも鼻唄まじりに外を掃いたり家庭農園の雑草を抜いたり水をやったりたまに遊びに来る小さな獣達と戯れていたりするようだ。

この世界で作る時に、その体にしっかりと魔力の器を付け加えたり、肉体を基本的に強靭にしたりという事はしているので、まだ小さな獣を相手にするだけならば平気だろう。

……と言うか、平気であるように作ったのだからそうでなければ困る。






影から影へと渡り、その先に犇めく我らが敵を蹴り飛ばす。

あの御方に名を頂く事になり、あの御方が目をお付けになった我が蹄。それで死ねるのだからまだ幸せだろう。

……少なくとも、緑翼や白尾に一方的に攻撃を受け、なにもできずに死んで行くことや青鱗に水中に引きずり込まれて水圧でじわじわと潰されて行く事よりはまだマシなはずだ。

我は一応姿は見せているし、攻撃も届く距離に居る。ただ、常に己の影を島に直結しているためにこの世界のどこでも力の減衰が無い程度だ。

横から飛んでくる魔法を蹴り飛ばし、影を通っていまだに呪文の詠唱を続けている者達の後ろに。そして頭を蹴り飛ばす。

十数秒の詠唱で発動するにしては弱すぎる魔法を掻き消された程度で狼狽していた魔術師達は何もできずに蹴り飛ばされて行く。

…………そろそろ、次の船に移るとするか。

我は影に飛び込み、一番近くにあった船へと転移した。



  自分も他のと大して変わらないことを自覚していない黒の結晶獣の長、黒の蹄の‘黒蹄(こくてい)’の使う殲滅方法。






……転移魔法か。なるほど、研究して術式を組み替えてやれば時空間移動や平行世界への移動も可能になりそうだな?

フルカネルリは、黒蹄の使っていた魔法を覗き見て、とても嬉しそうに呟いた。




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