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なんか想像以上に読んでる人がいるww
ありがたいことです。
フルカネルリだ。2日で平仮名をほぼ完璧に覚えたぞ。中々なものだろう。
《かなり凄いと思うヨー》
ありがとう。
ちなみに『ほぼ』と言うのは『ら゜』や『るゅ』といった特殊な発音をマスターしていないからだ。
《ごめんそれどんな発音かすっごく気になるんだけドー!?》
そうか。安心しろ、私も聞いたのにどんな発音かわからなかった。
《聞いたノー!? 誰ニー!?》
母に。
《その人ホントに人間なノー!?》
さあな。
さて、今日は片仮名を教えてもらうとしようか。特殊な発音はほぼ確実に使うことはないと言われたし。
ちなみに今回の教師は父。休みをわざわざ削って教えてくれるそうなので、真面目にやろうと思う。
……と言っても平仮名の時もかなり真面目だったのだが。
片仮名は一時間もかからず終わった。平仮名に当てはめて覚え直すだけなのでかなり楽だった。
父は喜びながらも悲しそうという複雑そうな顔をしているが、大方私といる時間が短くなるのは悲しいが私の覚えがいいということに喜んでもいるのだろう。おそらくだが。
……次は漢字にするか。だがこればかりは完璧にしてからというわけにはいかないだろう。軽く聞いただけでも漢字は五万以上の数とそれぞれにいくつもの音読みと訓読みがあるらしいし、つくりとへんで大体の意味を理解できるようにしなくてはならないらしい。
《難しいけど頑張ってネー》
勿論だ。それだけではなく文法も学ばなくてはならないしな。
《……文法はわかるでショー?》
まあな。伊達に赤子をずっとやっていた訳ではない。簡単なものなら文法だって理解できるようになるさ。
……あくまでも、簡単なものなら、という話であるが。
《ほんとニー?》
ああ、本当だとも。
《…………。
『なんとなく』という言葉を使って文章を作りなさい。 例文、「鬼も殺すことができるという彼女の苦手なものとは、なんと泣く子だという話だ」》
とりあえずその例文は間違っていると思うぞ?
『なんとなく』、ならば「なんとなくそんな気分なので今日の夕食のおかずはハンバーグにしよう」、といったところではないか?
《……い、今のはフルカネルリを試したんだヨー!》
そうか。
…………。
本当にそうか?
《そうだヨー!そうなんだヨー!》
……………………そうか。ナイアがそこまで言うのならばそういうことにしておこう。
……やっぱり結構ちゃんとわかってるじゃないカー。
ああ、あれはわざとだヨー。たまにはフルカネルリにもツッコミを入れてほしくてネー。
今回のことでわかったこと、それはフルカネルリがクール系天然ボケ殺しだってことかナー。
……フルカネルリのバカー!ボケたらちゃんとツッコミ入れてヨー!ボケっていう人(?)種はツッコミが無いと寂しくって死んじゃうんだヨー!
…………うう、誰でもいいからツッコミがほしいヨー。
あ、でもクトゥグア式火炎ツッコミは要らないヨー。いくら死なないっていっても熱いものは熱いし痛いものは痛いんだからネー。
それとハスター式竜巻ツッコミも要らないヨー。ズタズタに刻まれてゴミのように宙を舞うのなんて一回で十分サー。
ボクが欲しいツッコミはもっと優しいツッコミなんだヨー。
こう、『おいおい』ってかんじデー、『ポフッ』ってかるーく手の甲で肩を叩く、みたいなサー、そんなのを求めてるんだヨー!
……このくらいの願いなら、願ってもバチは当たらないよネー?
ツッコミが無くて最近寂しいナイアの心境