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旧友が葬式に・・差がついた人生
呆然としている彼の目に旧友の姿が飛び込んできた。
田口・・・。中学時代に仲が良かったが、卒業してからは一度も顔を合わせたことがない。
田口の身長は彼の頭1つ分大きかった。体躯はがっちりしていて浅黒く肌が焼けている。同じ野球部で共に汗を流した時間が懐かしく思えた。
彼の元に田口が歩いていくる。田口は神妙な顔つきで開口一番、母親の弔いの言葉を述べた。
「元気だったか?お前が来てくれるとは思わなかったよ。まあちょっとお茶でも飲んでいけよ」
聞くと田口は今土建屋を経営しているらしい。社長ってわけだ。明日の飯にも困る彼とは随分と差がついた人生を送っている。
「お前、今なにしているんだ?」
田口のその言葉に彼は言葉に詰まった。家で1日中テレビをみているとも言えず、まあなと返事をごまかした。




