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人生なんてサササ  作者: 灰野ラスタ


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通帳を発見、残高に思うこと

葬式も一段落ついて彼は葬儀屋をあとにして家に帰った。誰もいない家の玄関扉を開ける。虚しさと寂しさが混じり合い、彼はリビングへと向かった。


爪切りを探して戸棚を次々と開けていくと、ふと彼の目に銀行通帳が飛び込んできた。開いて見た数字は、残額5000円弱と記されていた。


母親の筆跡で(借入金今月20万)と書かれているのに気がついた。


あの男たちはどこのヤクザだろうか。普通の銀行員でないことだけは確かだ。


冷蔵庫を開けた彼は、残りのウインナーを取り出し炒めた。炒めながら通帳の残金を思い出して、銀行におろしに行こうと思った。


母親が借金をしているのことに全く気がつかなかった自分が愚かに思えた。


テレビをのんびり眺める暮らしは、母親の給料と借金から成り立っていたのだ。


彼は通帳をもう一度開き、母親の筆跡を指でなぞった。


母さんごめん。


彼はウインナーを食べてから自室に向かった。片手に通帳を握りしめたまま、階段を登る作業さえ億劫に思えた。

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