見せるでも見られても余が喜ぶならそれでいいのだが?
たどり着きたる願望は夢の芸能生活。モノマネが好きで芸能人のモノマネを身内に見せては喜ばれてた。
ものまね芸人目指していたが、好きだと思ってた夢は、両親に反対されて家を飛び出し上京したが夢破れて実家に帰った。
実家は京都で土産物店を経営していた。一番得意なモノマネが、時代劇の花形とも言える将軍であった。放送から随分昔の作品でも有名な作品で作品名を出せば誰もが知っている。
彼が街を歩けばフェロモンで振り返り彼の笑顔を見て幸せなあまり気絶する女子は、彼が通った道では当たり前。
『気付いたら勝手に身体が動いてた。表現者というのは、表現の世界だけではなく、日常にでさえ、正義を貫く志を持っていなくてはいけない!! それこそが我々表現者が求めた、表現の世界だけでは収まらない、誰かを守る英雄の姿なのだ!! それこそが俺の信念だ!!』
『舞台でどんな気持ちで演じたかは自分でも分かってるであろう? 誰の心を動かし、幸せな未来に歩めるように希望をあげていたか、忘れたとは申せぬぞ? 歌舞伎者と揶揄される時代は変わらずとも心の中では誰かを救うためだけにあった。その心を忘れるでないぞ?』