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#9 魔力は有限なんですよ……

むり、こうしんおそい…




「グスターク・フォン・リンディハイム閣下!」



あれから約一ヶ月…



ズタボロになりながらも情報収集を行い見事ヘルミーナ、ヘンリー、ノット、グリアノールはグスタークの元まで辿り着いた



というか、途中から、行先よりも16柱の聖獣、精霊達が祀られている場所を虱潰しに突撃をしていたのだ



可哀想な事といえば、約半分の洞窟や海域は外れ、既に訪れた後だったり



「げぇっ、早くない?」



漸く見つける事が出来たのが一か月経ってからの事だったのだ



そこは魔海域宮殿と呼ばれる、魔海域の中心に存在する宮殿で、魔海域を統治しているとされる魔海域守護聖獣ウィルナスがそこに存在するのだ



そして、件の人物



グスターク・フォン・リンディハイムは驚いたように硬直していた



『お前がハーブで釣ったんだろうが』



「いやいや!魔海域に来るなんて思わなくてっ?普通諦めると思ったんだものっ」



『なんだ、アレは身内か?』



グスタークの肩に顎を乗せてぽへっとしながら首を傾げて人差し指をすい…と上げて四人に照準を合わせる



「まあ、知り合いだけど……やめなゴリアテ」



『食わんよ、約束したからなお前とは』



食いはしないが殺そうとはしてるんだよなぁ…とリヴァスト、グスタークの心の声はハモった



グスタークは今にも死にそうな顔でゴリアテの頭を撫でる



やりかねないんだな、とは思う四人を他所にグスタークは溜息をつき続ける



「ならいいんだけど………」



『そんな事はどうでもいい!グスタ!もう一度殺り合うぞ!』



「はぁ………」



グスタークの顔に浮かぶ子育てに疲れた親の顔に見えるその顔に、聖獣や精霊と深く関わるにもそれなりに疲れるんだなぁ…と同情するが当人も四人にそれなりの苦労を敷いているのだからおアイコである



『おいグスタ聞いてんのかグスタ!』



「やめてよ、ウィルナスもう疲れたよぉ…」



ガックンガックン…グスタークの全身を揺すってウィルナスは今にもグスタークと戦闘しそうな勢いである



ウィルナスの自由度は半端ないのだ



『流石秩序も何もない魔海域生物、あーやだやだこんなのと双頭扱いされてるなんて』



「ゴリアテ、やめな?あー、ここに来たってことは、陛下は」



「ちょっとご機嫌斜めでした」



「あうーん………んー、実はあと一箇所行く予定でね、お迎え」



グスタークは楽し気なウィルナスに体を揺すられながらも四人に手を振っている



もう置いていく気はないらしいグスタークだが、ああ、このウィルナスに振り回されるんだな……と意識が遠くなる感覚がした



「アイツはやめた方がいいぜ………ウィルナスやハディよりも面倒なんだぜ」



主に精神面とグスタークへの甘えが…



「そうは言っても、迎えに行くって約束したしなぁ」



可愛いよ?というグスタークとリヴァスト、ハディレイ、ゴリアテの顔はうへぇ…と歪む



可愛いのはグスタークかヴォザークが居るかなんだろう



たまにいるよねそういう人…とグリアノールをチラ見すると、グリアノールは優しく微笑み返してくる



こいつだよ…と三人はその顔に鳥肌を立てる



だからお前らとツルんでるだよ…とはグリアノールの心の中の声だ…



『グスターク、私の背に乗りなさい、さっさと迎えに行きますよ、海域はそこの脳筋に任せておけばいい』



「いや、うん、ゴリアテの方が実は大概脳筋なんだけど」



『なん、なんと!?』



ゴリアテはショックとばかりに肩を落としてリヴァストにもたれかかる



そうなるなら脳筋直せばいいのに…とは言わないリヴァストだが、こんなに優しくするのは今だけな気がする



それから、二日ほど移動と野宿で費やして空に浮かぶ空挺聖域という、世界でもそれしかない空挺へ向かった



基本動き回る空挺は、位置を特定し、予測を立ててから向かうような場所だし、そもそも簡単に特定できない場所なのだが、グスタークは簡単に特定できる



遠くでも、精霊達に頼めば話ができるし、水鏡や風文と呼ばれる術を使えばいいのだとグスタークは教えてくれた



「…………おはよう、ナタリ」



空挺聖域守護聖獣ナタリシアは、人型で以前グスタークが贈ってくれた大きいベッドの真ん中で縮こまって眠っていて、グスタークはそのナタリシアのベッドへ上って声をかける



ナタリシアは、基本惰眠を貪るタイプなので、グスタークは術を使う前に必ず最初に風文、起きなければ水鏡という手順で話しかける



そうして漸くナタリシアの現状や場所を特定するのだ



基本自由気ままに城を動かしているので自分でも場所を特定しないといけないナタリシアだけれど、グスタークにとってはそれも愛おしいらしい



他には厳しいグスタークは何故か優しいので、他の15柱達は不機嫌になるがグスタークに言わないあたり嫌われたくないんだろう…



『うぅ……んー…ねむいよリンディ……』



「ごめんな、ほら、行こう」



『だっこ』



「うん、ちょっと一回実家とか色々行かないといけなくてね、その時だけは皆しっかりお願いね」



グスタークは、ナタリシアを優しく抱き上げて目の前にいる5柱に対し、微笑むと、構って貰えたのが嬉しいらしく全員頷いて微笑んでくる



『……わかったぁ』



「じゃあ、陛下に謁見前に実家でお風呂だけ入りたいんで」



「わかりました!」



そこから、それでも一人でこの数を浮かせていたグスタークは一日の休息を願い出て、運んでもらった申し訳なさでヘルミーナ達は勿論、と頷く



まあそもそもこうなったのはグスタークの放浪癖のせいなのだけれど…



グスタークはその後、魔力切れでナタリシアのベッドですやすや寝落ち、他の精霊、聖獣達が料理が出来ないため、リヴァスタは仕方なしに料理を作って、起きたグスタークに食べさせたのは言うまでもない…

リヴァスタママをもっと書きたい

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