#47 悪戯心此処に極まれり
「グスタークさま」
サーシャはキラキラとした瞳をグスタークへ見つめる
グスタークはそんなサーシャの頭を撫でる
『んー?』
「父上とご兄弟なのだとお聞きしました」
『うん?うん、そうだよ』
「!じゃあどうしてたいじゅの王様になれたのですか!?あのっあのっ、あとっハーブティーいれてみたいです……」
グスタークは嬉しそうに微笑んで、サーシャのお願いに頷く
自分よりも年下があまり居ない環境だったのと、グスタークの性格上、サーシャのような弟属性というか年下属性そのものの存在にはつい甘やかし癖が出てしまう
まあ、リヴァストやルーシスの前では素直に弟やら息子やらの性格になるので、相手によるが
『今度教えてあげようか?選別の仕方とか』
「!はいっあっあのっあとヴォザークせんせいの好きなものってなんですか?」
『え?ヴォザーク……なんだっけ』
によによしながらグスタークは後ろに控えていたヴォザークの方へ視線を向ける
この顔をする時は、グスタークは悪戯っ子の顔になるので本当は知っているし作り方も知っている、何が好きか、何を与えれば喜ぶかはわかる
でも、ヴォザークへの悪戯心が強くてにこにこしながらおちょくるように放った言葉にヴォザークはやめてー?と近付いてくる
『グスタ酷ぉい』
『でも、俺が好きなのはあるでしょ?』
『……………リヴァー!!!!グスタがいじめる!』
好きだけど嫌!、と叫ぶヴォザーク
定期的にハディレイとヴォザークはいじられる
弄っても面白くない、怖い、なんか嫌、の代表がジレムなのだが、ジレムはいじられたいし、なんなら弄って笑うグスタークを見たい
でも、本能がグスタークへ警告する
お前、弄ったらどうなるかくらい想像できるだろ、と
ちなみに、弄っても通じない代表はウィルナスとネティフィス、ラーフェン、ゴリアテである
ネティフィスは人の話を深く聞かないし、ゴリアテもラーフェンも色々忙しくてそこまで気が回らない
『普段散々いじってんだからたまにはいじられてろ』
『リヴは俺好き?』
『あー好き好き、つーわけで俺は寝るが、グスタは今日はどうするんだ』
『んー………学院行ってみるからついてきてよ』
『……寝るっつったろうがぁ……はぁ……』
お義父さんの受難はまだまだ続く………
眠いので寝ます
夜勤だからっ




