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#43 ちいさなこども




『【resuscitation】!』


ハディレイやルシュテーカの静止を振り切ってリヴァストはもう何十回目かの蘇生術をしている


分かっているのだ、蘇生魔法なんて効くレベルのものじゃない事くらい


蘇生できたとしても、身体の損傷のせいですぐに死ぬことは分かりきっている


だけど


『っ!グスタ!』


リヴァストが叫ぶと同時がそれよりほんの少しだけ前


グスタークの身体の損傷が、周囲の草木や花達の助けで修復されていく


ナタリシアとカリュファー、アレクが空を見上げると、そこには優しく微笑むミレニアノールがふよふよとそこには居た


「大樹の、王様……」


『グスタークとの契約は完了した、これからはこちらの大樹の王はグスタークが務める、傷は治すよ、ただ、こういう変化には何かしらの条件があるからその子が記憶をきちんと残して、大樹の王になれるかは運命次第、だけど、記憶のない赤子だとしても君達ならグスタークなら何でもいいんだろう?だって『グスタはグスタだ、記憶がなくなってもやること変わんねえよこいつはッ』………ふふ!そうだよね!そんな気がするよ』


『ッミレニアノール!………感謝する………ッ』


リヴァストはグスタークの身体を抱き締めながらミレニアノールに頭を下げた


『ふふっ、選んだのはグスタークだよ、君が、君達がいなきゃグスタークは戻って来れなかった、流石精霊聖獣寄りの育ての親だよね』


愛し、愛されて


育てられて育って、今こうして………


グスタークの瞳が開く


片目は紅くなっているけれど、片腕も繋ぎ目からは黒寄りの緑っぽいし足もそうだ、それでも、どんな風に変わっても、グスタークはグスタークなのだ


『っ、グスタ』


リヴァストはグスタークの頬を撫でる


ヘルミーナは敵わないな、と少し遠い目で見てしまう


「っぅ……」


リヴァストや、ルーシス、ノイドやアリスも首を傾げつつグスタークを見ていると、そのまま目を見開き、そして、苦笑し、そして嬉しそうにグスタークを撫でる



『グスタ、頑張ったな』


「っぅぇぁぁぁぁぁっ!うわぁぁぁんっ!」


リヴァストが抱き上げて、本当に小さな子供をあやすように身体を揺らしてやる


泣きじゃくるグスタークを次にノイドがあやして、ルーシス、アリス、とあやすが、それでも泣きやまない


久しぶりの子育てのような大変さだけど、グスタークが戻って来てくれた


ナタリシアとヴォザークがいつの間にやら呼びに行って連れてきたらしいリューナが速さに酔いつつ、息子の泣き声にハッとして駆け寄ってくる


『そうそう、言い忘れたその子が眠ったら身体の変異がすぐに始まる、収まるまでは大樹の中で休ませてあげる事、それだけ、じゃあね』


『ミレニアノール、最初からグスタに目を付けてたのか』


『んーん、最初はアレクだった』


『わお危ない』


『あはは!じゃあ今度こそばいばい!』


そうやって消えて行ったミレニアノール


リヴァストがグスタークの方を見ると、ノイドに抱えられつつリューナにあやされているグスタークに苦笑する


少し泣き止み始めているが、それもいつまた決壊するかわからないくらいには涙腺が危ない


「グスターク様」


ヘルミーナがグスタークの手を撫でるとグスタークは首を傾げつつ、安心したのかノイドの肩に頭を乗せてすやすやと眠り始める


「………おやすみなさい、良い夢を」


しばらく、誰もがグスタークの眠る姿を見守って、それから本格的にグスタークの身体に変異が起き始めて、リヴァストが新たな大樹にグスタークを預けた


その後、一度全軍が各国に戻る事となった


これからは、各国合同で大樹を守護する


大樹の王であるグスタークが目を覚ますまで、覚ましてからもずっと


『おやすみ、グスタ、よく頑張った』


『リヴァストってグスタには甘いよなぁ』


『やかましいなコイツ』


リヴァストはハディレイの回復されていた腕を引き千切る


人間全員が「ひぃ!?」と声を上げる中、聖獣や精霊達はこれだよぉ、とリヴァストの復活に喜んでいる


ハディレイという犠牲があったからである←


『いだぁぁ!ルシューたすけて!』


これを痛いと済ませるの!?とはカイウス、エディが代弁してくれた


『自業自得だ、冷えるだろう』


『うむ!冷えてはまずいな!』


ぽっと付ければよかった、だが、轟々と、猛々しく燃えるその炎に慌ててウィルナスが水をぶっかけ、ゴリアテとヴォザーク、トゥイユとハディレイがリュエラスをぶん殴る


『『火を付けるな火事になるだろうが脳筋クソ野郎!』』


『そういう所は二人揃ってるんだな』


ルシュテーカのその言葉にハディレイとリヴァストはうるさい、と返す


リュェラスは仲の良いことは良いことだ!ははは!と笑う


うるせえ!と殴られたのはお約束なのだろう


「グスタ、早く起きてね」


母にそう言われてもすやすや眠るグスタークに、リヴァストは早起き得意なはずなのにな、と言う


でも、なんだかんだですぐに目を覚ましそうだな、と思いつつ、リヴァストは一度大樹からバタディークに事後処理のために去ったのだった………





ウィルナスが案外脳筋って訳ではないのはリュエラスで理解できますね←

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