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#20 奪われてなるものか

実質明日から仕事復帰なのでさらに更新が遅くなるかもしれませんがご了承くださいませ…


刻の魔法は成立し、刻の魔力を纏う小精霊達が送り届けてくれたのは生死を司る精霊レジムの宮殿



その最深部、レジムの居る間の扉の前



ここまでしてくれたという事は、今、ナタリシアの魔力はカラッ欠だろう



リヴァストは、うまくレジムを倒すかグスタークを取り戻し、国に戻れたら色々と甘い物を食べさせてやろう、と、そう決めた



『お前ら、手加減はするな、相手はレジム、非常識な馬鹿だ』



リヴァストは振り返り仲間の精霊、聖獣達に声をかける



人間達も武器を取り出している



『もう今すぐ殺してぇんだよ』



ウィルナスがそう呟く…



あのウィルナスが同族に対して怒りをぶつけようとするのは初めてで、そんなウィルナスを怒らせたんだなぁ…とヴォザークは首を竦める



自身もアレクの件に関してはまだジレムに対して嫌な気持ちもあるが、独り占めしたい気持ちは何となく理解できてしまう



まあ、今その話をするともれなく消されそうなので言わないヴォザークは一応学習はするのだ



『クソ野郎が、首狩ってやる』



ハディレイがそう呟くと、腹括って頑張ろう、とヴォザークは魔力を籠める



『………行くぞ』



リヴァストは扉を殴って開く



そして、全員が硬直した………



『あらあらぁ、随分と荒々しいのね、ここに送ってきたのは……その魔力痕はナタリシアね』



艶めかしい声音で寝台の上から扉を眺める、原初の人類にして巨人族の始祖



そして生死を司る冥界の門の番人を務める精霊、レジム



レジムは呑気に果物を食べながら全員を出迎えてきた



『ジレム、俺達の言いたいことは解るな』



『ええ、勿論、だけど駄目、これはもう私のモノ………手放すなんて事万に一つもなくってよ?』



ジレムは人型でありながらも聖獣、精霊王達が纏う威圧のそれを放ち続けている



本来人型になると圧力も少しはマシになるものなのだ



そんなジレムの手の中には、他のそこらに浮遊する魂よりも美しく、そして珍しい緑や赤などに発光している光の玉が浮いている



それは、リヴァスト達がジレムに怒りを抱えている理由そのものだと形を見ただけで分かった



聖獣や精霊、16柱には人や魔獣達の魂の形、匂い、生きているか死んでいるかが判断できる特殊な力があったからだ



『そいつを返せ』



リヴァストは聖獣の姿になってレジムの元へ歩み寄る



正直近付きたくない存在ではあるけれど、そもそも近づかなければ話が解決しないので仕方なしなので、大人しく渡してくれれば済む話だ



だが、相手はメンヘラ気質…というかストーカータイプなレジム



当然だが…



『やぁよ、折角手に入れたんだもの、それに、肉は生きてるんだから、そうねぇ、だけど、あの子の笑顔がもう見れないのだと思うと悲しいわね、傀儡にでもしてもらえばいいじゃないの、得意でしょうハディレイ』



こんなイカれた発言を返してきた



ハディレイの眉が寄って不快感を露にする



確かにそういう事もしてきたが、それは相手が悪いときとかであり、今のグスタークには一番やりたくない不快感しかない発言だった



『黙れよババア、お前はもう16柱から消えろ、15体の聖獣精霊だけで事足りる』



『それだと誰がこの子達の管理をするというの?私以外にこの魂達の管理ができるとでも?』



掌で転がすように浮遊し捕らえられている魂たちはレジムの周りで漂う



ただ、グスタークの魂はなんだかんだで抗っているのか火花のようなものが散っている



『黙れよジレム』



『あらリヴ、貴方が私の元へ来てくれるなんて本当、この子を連れてきて正解だったわね、でも駄目よ、アレクの時の貴方はまるで幼子だったわね、グスタークの時も、幼子のように泣くのね?』



大切に、リヴァストが赤子から育てたのはアレクとグスタークだけだった



アレクは兎も角として、グスタークの場合は基本的にリヴァストの前でのみ笑って泣いて怒って…それが可愛くて、だが素直になれなかったツケか…とリヴァストはそんな気持ちを軽んじるレジムに向かって突進していく



『だまれ、黙れ、黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!』



どれだけ大切だったと思ってる



どれだけ大変だったと思ってる



それでも一緒に過ごせるだけで、成長を見守るだけでも幸せだったのに



それを奪われる筋合いは無かった



誰よりもグスタークもアレクもリヴァストにとっては我が子に等しい子供だった



どれだけ成長したのだとしても、手がかかって、たまに自分も迷惑をかけたが、そんな生活を良しとしていたのは事実だ



それを奪われてなるものか…そうリヴァストはジレムに喰らい付こうと大口を開け鋭い牙を見せながら襲い掛かった



『リヴァスト!相手はジレムだろうがっ!!!!!!!!』



魂をどこからでも引き抜ける



そんなことは分かっているからこその魂は保護してある



『ジレム!お前だけは今この場でぶっ殺す!あんな簡単に今度はくれてやるものかよ!』



「リヴァスト様!」



レジムはそんな必死のリヴァストを嘲笑うかのように、人差し指を立てる



魂が奪えないのなら…



「器ごと壊せばいいのよねぇ…【滅聖破】」



ジレムの指先から、聖獣殺しの力である【滅聖破】が放たれ、ゴリアテ、ウィルナスは慌てて攻撃対象から外れるように回避



リヴァストはというと、完全には避けられず、片腕が吹き飛んだ上に、再生も出来なくなってしまっていた



【滅聖破】は、精霊にのみ使える魔法であり、同様に、聖獣にのみ使える【滅精砲】というものもあるが、【滅聖破】と違うとすれば、聖獣は容易に魔力をそこまで収集できないのだ



だから、魔力の収集に長けている精霊の方が魔法には軍配が上がる



人間達の大半が、その光景に尻込みしたのは言うまでもなく



「あっはは、どうするの?そのまま四肢捥いで行ってあげようかしらねぇ…?」



ハディレイは油断していたジレムの真後ろから【滅精砲】を放つ



ジレムも察していたようでバリア展開するが、何せ精霊が作り出したものなので、その精霊を殺せる力の前にはバリアも無力だった



バリアが破壊される寸前で攻撃を免れたレジムの四方からヴォザーク、ゴリアテ、ウィルナスの物理攻撃や魔法攻撃を受けて、ある程度強いレジムの身体にも傷が出来ていく



レジムは苛立ち始めたのか、片目を覆っていた右側の、一部が真紅のメッシュの入った髪をかき上げる



本当の闘いが始まると気を引き締めるリヴァスト、ゴリアテ、ヴォザーク、ハディレイが魔力を練り始め、いざ攻撃、と思ったところで…



「お待ちくださいませ皆様っ」



そこに現れた守護精霊レティシアに、ジレムですら呆気にとられることとなった…

自分…ジレム嫌い←オイ

空気ですが、傍観者として出す予定だったレティシア様…ごめんね怖い所に連れ出して


【見た目】



リヴァスト(本来のサイズだと漆黒、金の瞳の狼のような見た目ですがデカさは怪獣レベルです、全員ゴ〇ラくらいかな)


ハディレイ(見た目完全に死神ですが大きさがゴ〇ラなのでシャレになりません、髪は白銀、顔や耳の

特徴はエルフです、瞳は翡翠色で、実際瞳は翡翠です)


ゴリアテ(全身大岩ですが、紛れもなく聖獣様ですので滅聖破には負けるし死ぬので今回は避けました、動きが聖獣になると一番遅いです、イメージは玄武が居て、全身大岩だらけ、です)


ウィルナス(常に人型をしているので、ジレム戦以外は筋肉マッチョ頭が弱い!!!!ですが、思いやりはなんだかんだでトップにいるんじゃないかという位優しい、そんなウィルナスは鳥のような大きな翼を付けた獅子です、重量級に見えてリヴァストの次位には俊敏(リヴァストはトップクラスの速さですがそれを超えるレジム…)です)


ナタリシア(純白のサイズがゴ〇ラな天使です、でもグスタークに抱っこされたいがために人型、グスタークを止めようとした際だけ獣化しました(獣化時見た目虎)天使の時は翼が六枚出現します、小さいときは可愛いアルビノの女の子)


ヴォザーク(人型の時はやんちゃ坊主のような金髪の藍色の瞳、精霊の時は大きな矛を持った金髪藍色の瞳のコウモリのような羽を使って飛んでいます、ただし超音波なんて使いません)


ラーフェン(ゴリアテに近いですが、普通の亀寄り、背中に森林が付いている感じです、ゴリアテとは相性がいいのでたまに花の種をゴリアテの守護する場所に飛ばすことがあります、人型の場合は深緑の髪と深緑の瞳、耳が枝でそこから幻の果物が垂れています(収集していいのはグスタークオンリー)なんか大人のお姉さんだと思ってもらえれば)


レジム(漆黒の髪に真紅の瞳、人型だろうが精霊の見た目の時だろうが絶対裸族に近い、画すべき場所の実を隠した、リヴァスト曰く痴女、全ての指が猛毒を作り出しているが、たまにグスタークに中和剤作られて全く当人に効かないのでそれが嬉しくてストーカー癖が悪化していったのが最初、現在は拗らせすぎて迷惑をかける以外脳のない最低痴女)


ネティフィス(人型の時は赤紙で基本目を閉じているお姉さん、見た目はラーフェンに近いが、耳は普通、スイッチが入る特徴が変わる「(スイッチ入る前)やりましょう」「(入った後)燃えろ燃えろぉッ!!!!!!」守護者になる場合は髪が炎になる、見た感じドラゴンの部位に見えなくもない手足、それでも激怒しない限り瞳は開かないが、瞳は真紅)


ニール(まだ名前のみですが、人型の時は紫色の髪に七色に輝く瞳、ナタリシアの人型の成長した感じで、精霊時は肉の器が無いため、基本声しかわからない、ただ、周囲が歪んで見えるのでそこに居るんだな…という事だけがわかる、グスタークの身体を借りたりして一緒にリヴァストに今ど~っちだ!と、遊ぶことがあるがジレムのような考えはないし、たまに来てくれたらいいよ、程度)


レティシア(精霊の時は聖母をそのまま顕現させました位に優しい見た目してるし、中身も優しい、人型はその姿をそのまま小さくした見た目、レジムに内緒で魂を転生させる、そうでもしないと世界が回らないから、髪の色は金色、瞳は緑、人間の始祖の娘(始祖から受け継いで守護精霊となっている)なんだかんだでリヴァストが父親気質ならレティシアはお母さん気質)



今回は以上です

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