#10 結局の所、つまる話、大切なんだよこの時が
あー、また、あさ
つらい
風邪薬効果で寝られません!
グスタークは理解していた
野宿をしていたと言事とは、野宿のせいでお風呂には入れていないということに
グスタークは理解していた
という事は、そんな悪臭漂わせながら国王陛下に会うのはただの無礼に他ならないという事に
そしてグスタークは、只管、それを回避する為に藻掻いていた
「………リヴァスト、お風呂入りたいんだっ!」
「寝る」
そう云う所ぉ!とグスタークは必死で暴れるが、リヴァストがその腕をどかす事はなく、グスタークは半泣きだった
嫌だこんな悪臭纏って!とグスタークが言うが、そんなの、魔獣達に比べたら良いニオイだとリヴァストは思っている
すん、と匂いを嗅げば、匂うのはグスタークが育てているハーブのニオイと汗の酸い匂いがして、ああ、今日もグスタークはグスタークだ、とリヴァストはまた寝ようとする
いや寝ないであげてほしい
「離せこの馬鹿聖獣!近付いた僕が馬鹿だった!このくっさい臭いで陛下の前に行ったら今度こそ隔離だ!」
閉じ込められたらお前のせいにして僕は逃げる!と、部屋中破壊し尽くす気満々なグスタークにリヴァストは溜息をつく
「されろよ働きすぎなんだよ」
「誰の為に働いてると!?」
「俺の食料」
「解ってんなら言うな!」
グスタークは暫くリヴァストを無視してようやく離れた腕に捕まらないように浴場へ走り出した………
浴場へ辿り着いたグスタークは、手伝おうとするヴォルやノールに離れさせて一人で服を脱ぐ
子供じゃない、そう言い張るグスタークに苦笑している二人だけど、その目はとても温かい
衣類を脱いだ身体には泥が付いて見えたので、二人はグスタークが浴場へ消えていってから服を回収
服からは汗よりもハーブの匂いが強くした……
「………はぁ……つかれた」
全身を清めて湯船に身を浸した所で、グスタークは伸びをする
「グスターク様、陛下より文が届きました明日はそのまま夜行会を行うそうです」
「そら見たことか!」
絶対要件一つじゃ帰らせる気ない!と拗ねるグスターク
そりゃあ、半年音信不通はよろしくない
ヴォルが伝えるだけ伝えて浴場から出て行く
その後直ぐにノールの「え!?女性じゃっ」という声が聞こえて来て、姉か?なんて思ったが違って……
「りんでぃ〜、なたりもいっしょはいる」
目を擦りながらナタリシアがグスタークの入っている湯船まで駆け寄ってくる
恐らく、起きたらグスタークが居なくて探し回ったのだろう
髪が少し乱れている
「寝惚けてる……おはようナタリ」
「うん……おはよぉ、りんでぃ」
「よしよし、頭洗ったげようね、あともうグスタークでいいんだよ」
「ふひっグスター」
「んー?」
二人は、暫く浴場でじゃれていたが、リヴァストとハディレイ、ゴリアテが突入して来て、全員を洗う羽目になったグスタークはちょっと怒った
そう、ちょっとだけ
だって、何だかんだ言って、この精霊や、聖獣達が大切だから、怒っても数秒としてもたないのだ……
二時間の激闘の末、全員髪までグスタークにセットされ、リヴァストもご満悦だったが、そもそも行くのは明日だーとグスタークが笑ったのを見て明日もこれな、とリヴァストはグスタークと共に部屋に戻って行った
ノールは恐らく浴場の片付け大変だっただろう………
前回?位で書きわすれてたので
【ナタリシア】
ナタリシアは見た目幼女に化けますけれど、本来の姿が龍なので
細長い感じの龍なので龍です
好きなことは寝ることとグスタークと一緒にいることです
「ぐすた!あのねあのね!」←こうなるとおねむ
「グスタ〜あそぼー」←まだ睡魔はそこまでじゃない
【ラーフェン】
大人のお色気お姉さんみたいな姿しかしてくれなくてグスタークは清楚、と何度も言っている
そんなにグスタークのそばにずっといるわけではなく、世界を飛び回って人助けをしている
人は愛しく護るもの、とおもっている
「あらあら」「あらあらまぁまぁ……」が口癖
とある精霊には恨みがあるので16柱じゃなければ殺している、と心の中ではその精霊に対して感情が荒れ狂っている
【ゴリアテ】
ゴリアテは、人形の時はちょっとおじさんっぽい姿ですが、本来の姿はほぼ山に擬態しているようなゴーレムです
ハーブティーよりかは紅茶派
甘い物よりも塩辛いものや痛さを伴うような辛いものが好きですがグスタークの作るものは例外です
敬語が主だが、素になると「食わんよ」とかの口調になる
グスタークだけは(今度こそ護る)と決めている
【ハディレイ】
リヴァストが黒の姿が多いのが気に食わないがハディレイも真っ黒のマントを羽織っている
グスタークの事は大切だが他の人間なんてどうでもいい
暴言がと甘いものを食べているときのギャップが酷い
「おーいしー!♡」or「ア"ァ?クソが、さっさと死ね」
言葉遣いは何故かグスタークに怒られるため基本口調がアレになりそうだなと思ったときは甘いものを食べて気を紛らわせる