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あるゆきのひ

作者: 流音

散文詩のような作品が書いてみたくて、このような掌編が出来上がりました。

相変わらず稚拙な文章ですが、読んでいただければ幸いです。

雪が、降っていたように思う。

多分、雪。

もしかしたら、桜?いや、雪。


記憶が、混同する。

桜の中微笑んでいた君が、雪の中子供みたいに泣きじゃくっていた君が、……わからなくなっている自分が、1番解らない。どのシーンの彼女が、”ほんとう“だったのか。


雪の日。

ああ、そうだ、あれは雪の日。

そうだ、忘れもしない、あの日のことだけは。

あんなに冷たく、寒い日だったのに、触れた君の頬はあたたかで、これから来る未来(さき)の事など微塵も感じさせなかった。

けれど、

発車のアナウンスが流れ、

頬に零れた涙が、そのうちに壊れた水道みたいになって、溢れる涙で泣きじゃくる君を、抱きしめることしか、僕は出来なかった。

出来なかったんだ。


あれから何度、季節が過ぎたのだろう。

君は今、何をしていますか?

何を、誰を想っていますか?


僕は今でも、君を想って、皺だらけの手のひらに残る君の頬のあたたかさと零れ落ちた涙を想っているのです。

お読みいただきありがとうございます。

少しでも作品の空気を感じていただけたら幸いです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 詩のように綺麗な物語ですね(*˘︶˘*).。.:*♡ 僕の手が皺だらけという事は、遠い過去の思い出なんですね。 物語のプロローグみたいで、本編があったら2人に何があったのか読みたい!って思…
[良い点] とってもきれいな詩ですね。ありがとう
2019/08/31 05:18 退会済み
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