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メンタルは守れない

屠竜

[種族:カラカル

性別:雌 年齢:2歳 容姿:凛々しい 髪質:短毛だが、耳に黒く長い毛が生えている 能力や性質等:三メートル程の跳躍力が有り、葵の言葉をある程度理解している

弱点や能力の代償等:暑い地域の生き物な為

寒さに弱い

性格:葵を飼い主ではなく大きな子猫

そして自分が葵の母猫だと勘違いしている為に甘やかす行為や舐めて毛繕いをしようとする事も有るが

最近だんだんと、産んだ覚えも無いし

もしかしたら自分の子猫じゃなく番いの旦那として居るのではと密かに思い初めている

備考:妹が欲しがった為

母親がバイトやお小遣いや宝くじの賞金等で貯めた葵の貯金を使い

勝手にカラカルが購入されたが、面倒を葵に押し付けたせいで

葵にしか懐く事がなかった]

どうも、葵です

突然言われても信じないと思いますが悪魔っ娘と

カラカルと小五ロリと異世界なう


『ネットに繋いで何をするかと思えば

SNSに呟いているんですか?』


「まあね

せっかくだし、剣と魔法のファンタジーRPGの世界で有りがちな異世界の写真UPしてやろうかと」


『うーん……現代っ子ですね〜』


『ご主人様……?

あの……この猫さんが頻りに私の脚で爪を研いでいるんですけど……』


「屠竜おいで〜

爪なら、そこらへんの木で研いでね」


『言葉を理解していますね〜

お利口な猫さんですね〜』


「まあね

屠竜は賢いからね

取り敢えず町か村探そうか……

食料はいずれ尽きちゃうし」


『略奪ですか〜?』


「働くの……

略奪だなんてそんな危険な事はしないよ逮捕されるから」


『悪魔を連れているんですよ〜?

どのみち、捕まりますよ〜♪』


何てこった……

人類の敵として追われるの?

仕方ないから人助けで、好感度荒稼ぎしなきゃ


「行こうか……適当にヒーローして敵を作らないようにしよう」


▽▽▽



「助けてーッ!!

誰かーッ!!」


この声はまさかのSOSコールッ!!

助けたげよ

「どもども〜何かお困り?」


「取り込み中だ!!

金目の物と女置いて向こうへ行け!!」


盗賊が商人襲ってたのか〜

こうなったら、アンド□イド端末の出番だ!!


検索で音符マークを付けることにより動物の鳴き声が聴ける!

虎とかライオンの鳴き声を再生しよう

ポチッとな


「な何だ!?

この鳴き声は!?」


フフフ……驚いてる驚いてる♪


「お前か!?

驚かせやがって!!」


バレたよ!!


「どうしよう!

作戦失敗だよ!!」


『あ〜

あながち失敗でも無いですよ〜』


『グルルル……』


「で……出たァ!!」


「何!?

何が出たの!?

ドラ○もんバ■ルドームも出たァ!?」


『説明しましょ〜う

このモンスターはアントライオンといって

顔がライオンで身体が蟻の肉食獣です♪』


「何でこんなヤバそうなのが来たの!?

かんしゃく玉は何処!?

誰か爆撃要請を!!」


「ヒイイイ!!」


『ここは地球じゃ無いですよ〜

ライオンの鳴き声に寄ってきたんですね〜』


「怒ってる?」


『んー……

激怒してますね〜♪』


「これって僕の所為?」


『そうですね〜♪

盗賊よりも厄介ですね〜

盗賊は逃げちゃいましたけど

デコイが減っちゃって襲われる可能性が増えちゃいましたね〜♪』


「ヒイイイ……あ……あんた!!

責任とってなんとかしてくれ!!

礼は弾むから!!」


「とは言ってもね……

取り敢えず……ムービー撮影……

盗賊から商人助けようとして

ライオンの鳴き声流したら

蟻ライオンがやって来ましたピンチでーす!」


へー……

ミルメコレオって言うんだ〜


「早速ネットに載せたら

ミルメコレオって教えてくれたよ」


「ち……ちょっと!!

威嚇してるんですけどーッ!?」


まったく、慌てちゃってさ〜

大人気ないな〜


「シルって最強の盾でしょ?

守ってよ」


『は……はい……ご主人様……』


「ち!

ちょっと!!

そんな幼い子供を盾にするなんて!!

鬼畜か!?」


「大丈夫だ、問題ない

シルは最強の盾で、毒も状態異常も魔法も防ぐんだ」

『ヒギィッ……あ……あ……』


蟻酸だーッ!!


「シィィィィィィルゥゥゥゥゥゥゥ!!

ジャ……ジャベルさん!?

話が違うんだけど!?」


『フフフ〜ン♪

魔法も含め攻撃は防ぎます、壊れも死にもしませ〜ん♪

ですけど〜

ですけれど〜♪

痛覚は有ります♪

傷も痣も、治癒しますけれど〜

付きます♪』


「マジかー!!

メンタル面は守れないの!?

精神的につらいんだけど!?

小学五年生くらいの女の子が酷い目にあってるなんてPTAから苦情くるわ!!」


『異世界リョナPTA!

つ〜かま〜るよー!』


「始まらな……捕まってたまるか!!」


『う……ああ……うぐ……』

齧られてる!!


「ジャベルさん!?

スコップ出して!!」


『ふふふ♪

出しま〜す♪

ジャベルがシャベル出します〜♪』


シャベルきた!!

戦争で最も多く人を倒した道具!!

「剣スコ!!


スコップで頭部を狙おう……

あわよくば視界を奪ってやりたいから目を……


『頑張ってくださ〜い♪

撮影してますから〜♪』


「ほ!!

いつの間に!?」


『一瞬の内にすり替えておきました♪』


「ええい!!

クラウ・ソラス!!

って!?

ヴェェェイ!!」

危ない!!

酸が飛んでくる!!


『ギュフ……うぐぅ』


「助かった!

さすがシル!

この隙に剣スコでミルメコレオに脳震盪を!!」


『フシャーーー!!』


マジか……僕の見せ場すら無かった……


『飼い猫が代わりに眼を狙って視界を奪ってしまいましたね〜♪』


「やったッ!! さすが屠竜!

おれたちにできない事を

平然とやってのけるッ!

そこにシビれる!あこがれるゥ!」


『懐いてますね〜

視界を奪ったら次はどうするんですか〜?』


「焼いて……食べる?」


『アントライオンは食用じゃないですよ〜

身体が蟻で頭部がライオンでも、まだ眼を潰しただけで

のた打ち回っていますよ〜?』


「じゃあ蟻の身体って防具に成るかな?」


『加工技術有るんですか〜?』


無いな……


「売れるかな?」


『止めを刺してしまえば〜

売れるんじゃないですか〜?』


「ふーん……

商人さん買い取ってくれる?」


「状態次第だな

頭部は眼は潰れているから安くはなるが……

頭部を身体と綺麗に分断出来れば身体を高額で買い取ろう」


「何で!?

頭は!?

身体を買い取るなら頭を綺麗に分断する必要無くない!?」


「頭は目が潰れているからなるべくこれ以上傷付け無い様に、綺麗に分断すれば飾りには成らんが帽子に成るし

首を切れば死ぬからだ」


「頭はどうでもいいや……身体が高いなら身体を傷付けないようにすれば良いんでしょ?

行けっ!

ジャベリン!!

君でキメた!!」


『ジャッベー♪

って、行きませんよ〜♪

自分でど〜ぞ♪』


「何で!?

暴れてんだよ!?

近付けないって!!」


『私も嫌ですよ〜

私の柔肌に傷が付いちゃうじゃないですか〜♪』

柔らかそうな肌しやがって!

「いや、確かにすべすべしてそうで綺麗な青い肌してるけど!!」


『誉めたってそんなに何も出ませんよ〜♪

でも仕方ありませんね〜

テレレレッテレー♪

フールカスの鎌〜♪』


「なにそれ格好いい!!」


『槍と鎌が有るんですけど

首を切るなら鎌が適切な武器じゃないですか〜

だから鎌を使いますね〜』


「ねえ、内心楽しんでない?」


『ふふふ♪

悪魔ですから〜♪

おもいっきり首を刈ってみたかったんですよ〜♪』


ワァオ……口実与えちゃったかな?


「大丈夫なの?

危なくない?」


『まあ、見ててくださいよ〜

ここの、首の繋ぎ目の背骨の間にある脊髄辺りを……

プツッと鎌で切断すれば』

そう言いながら、アントライオンを倒す辺り

僕は大分恵まれた仲間を連れて異世界転移しちゃったな〜

まあ、その仲間に連れて来られたんだけども


「ちょっと待って……

何で首から血を啜ってるの?」


『んっんっ?

ぷぁ……

魔力補給ですよ〜

稀に血に魔力が巡っている場合が有るので……

今回は少ないですね〜

普通の動物と変わらない魔力量ですよ〜』


「商人の人がドン引きしてるよ

ほら、顔が引き攣ってる」

「ヒイイイ!!

助けてくれ!!」


あっ……逃げちゃったよ……


『まて〜♪

ジャムパ〜ン♪』


「止めたれ」


▼▼▼



「まったく……

儲けが無くなったよ……

屠竜のご飯買うこの世界の通貨とか無いよ?」


『大丈夫ですよ〜♪

貴族とか、人通りの無い山道で襲えばいくらでも〜』


「山賊か!!

町の入り口でする話題じゃないって!!」


「おいお前ら!!」


ほら〜!

来たよ〜警備の人だァァ


『ラミア〜♪』


「アトラク=ナクア」


「アラクネ……って!!

しりとりしてんじゃねえよ!!

お前!

悪魔だろ!!」


『えっ……確認取らないと解らないんですか〜?

見たままですけれど〜♪

えっ……?

人間見て、お前人間か〜?

って聞くんですか〜?

男の人や女の人にも聞くんですか〜?

下半身触って確かめるんですか〜?』


「ウゼエ!!」


「落ち着いて」


「お前ら何が目的だ!?

貴族を襲うと聞いた以上この町で好き勝手はさせんぞ!!」


「アントライオンの身体を売りに来ただけだよ」


「嘘を吐くな!!

何処にアントライオンがいるんだ!!」


「漢達の……ここにいるんだ」

胸を軽く叩いて、からかってやろう


「はあ!?」


「蟻の力強さ、ライオンの勇ましさ

漢は、心にミルメコレオを宿している

君だってそうだろ?

正義感と使命感に燃えている漢の中の漢だ」


「ま……まあ……俺は

子供の頃から、人々を助ける仕事がしたかったんだが

今や、衛兵として

町の平和を守る仕事をして使命を全うしている……」

『長話はこれくらいにして

アントライオンの身体ですよ〜』


「この首輪何でも入るの」

「うわあああ!!

でけえ!!」


『そうですか〜?

もっと大きいアントライオンを見たこと有りますよ〜?』


「これよりデカイ奴がいるのか!?」


うん、驚くよね!!

流石に僕もびっくりする!

「取り敢えず町の中に入って良い?

屠竜がモンスターに襲われると困るんだよ〜」


「まあ……良いだろ……

問題を起こすなよ嬢ちゃん」


「僕、男だよ?」


「は!?

その声と見た目でか!?」


「声……ねえ……

んー……

こんな感じならどう?」


「兄さん!?

双子の兄さんにそっくりだ!!」


「君の声を真似たんだけどね〜」


「他にはどんな声が出せるんだ!?」


「聞いた音や声なら……

ヴォォォォ!!」


「ライオンだ!!」


「次はね〜

ここに来る途中で、盗賊に襲われてた

商人の声真似〜

……助けてくれ!!」


「おい!

助けたのか!?」


「助けたら、ミルメコレオが来たから盗賊が逃げたの

それじゃあそろそろ、ご飯時だから

中に入れるゾイ」


『ミャー……』


「屠竜お腹空いたの?

シル食べちゃダメダヨ?」

『プルルァン……』


▽▽▽


ここの定食旨いなぁ……


『そうですか〜?

あっさりし過ぎじゃないですか〜?』


「おいしいよ!

やめてよ店の人睨んでるよ!!

屠竜だって美味しそうに食べてるでしょ!?」


『屠竜ちゃん用は、味付け無しの焼き肉じゃないですか〜♪』


「ラム肉美味しい?」


『な〜う♪』


「ほらぁ……喜んでるよ〜?」


『薄いですよ〜?

食べてみてくださいよ〜

病院食ですよ〜まるで〜』

「同じのでしょうに……

薄味!!」


『でしょう〜?』


「僕のも食べてみて」


『びゃあうまいぃぃぃ!!

美味しいですねこれ〜!

私のと同じはずなのに〜』

「交換する〜?

僕はどっちかと言うと、その薄味が好みでさ〜」


『しましょうしましょう〜♪』


「い……いけませんお客様!!」


「何で?

店員さんどうかしたの?」

「も……申し訳ございません!

料理長が、悪魔には薄味で期限切れの食材を処分序に調理して食わせろと

仰っていたので……」


『ちょっと詳しく説明して頂けます〜?』


「ヒッ……申し訳ありません!!」


「大丈夫、大丈夫、君は悪くない

指示したのは料理長だから

……ちょっと文句言ってくる」


「えっ……その厨房に入られるのは困ります……

料理長は信心深い方ですので……」


「その前に、トイレの場所教えて!!

切実に……

ああっ!!

ヤバいヤバいヤバい!!」


『締まらないですね〜♪

2重の意味で〜』


「今一生懸命締めてるよ!!

もうすぐ決壊するかもしれないけどね!!」


「こちらです!!」


▼▼▼


ちくせう……ちくせう……

「トイレが……水洗式じゃない……硬い紙オンリー……」


父ちゃん……ガサガサした紙で拭くお尻は痛かった……

トイレットペーパーの有る現代に……感謝と、さようなら……


▽▽▽


ヒリヒリする……

『どうでした〜?』


ヒリヒリするって言ってんだろ!


「痛かった……

店長と料理長に文句言ってくる……」



「店長なら、そこの部屋に……

料理長はそこの厨房に……」


そこか……

「料理長さーん!?」


「……何だ?」


強面だ!!


「うちの連れに、期限切れの食材で作った料理出したって聞いたんですけど!?」


「誰からだ?」


「あの店員さんに」


「ヒッ!!

申し訳ございません!!」


「ああ、出したさ

それが何だ?」


「味が薄いって言うから

試しに食べたらお腹壊したの!!

客を在庫処分に使わないでよ!!

後、トイレの紙硬すぎ!!

お尻痛い!!」


「悪魔が食ってるもん食うからだ」


「いや、僕はあの薄味の方も好きだけど

食の安全面を考えてほしいんだけどさ〜

飲食店であんな期限切れの出してさ〜

何か在ったらどうするの〜?」


「一般客には出さん」


「そういう問題じゃないよ!?

君じゃ話にならない、店長を呼びたまえ!!」


「偉そうにしやがって……誰に作ってもらってると思ってんだか……」


「金払ってまで期限切れの料理食べたいって思わないでしょ?

ほらほら〜

こっちは、ミルメコレオの甲殻が高く売れたから

ちゃんとお金持ってるんだよ〜?

無銭飲食じゃないんだよ〜?

店長ーッ!!

店長さーんッ!!」

料理長イラついてるのが顔に出てらあ〜♪


「私が店長ですが?

お客様何か不都合でも?」

こわっ!!

顔面凶器レベルのマフィア顔だ!!


「僕の連れに、期限切れの食材で作った料理を出したんだよ?

ほら、僕こんなにお金持ってるのに

誰に作ってもらってると思ってんだって言われたんだよ?

お金を期限切れの料理にも出せって言うの?

味が薄いって言われて、食べたらお腹が大変な事になったんだよ?

それにトイレの紙硬すぎ!!お腹とお尻が痛い!!

もう一回トイレ行ってくる!

ああああああああっ……」

「お前何やってんだ!

お客様になんてものを出すんだ!」


「あの客の連れは悪魔だぞ?

悪魔を持て成せってのかよ……

残飯処理や期限切れの食品廃棄に利用して何が悪い?

有効活用だろ?」


「お客様だ!!

悪魔とか関係無く!!

丹精込めて持て成すんだよ!」


「悪魔に媚びるくらいなら止めてやるよ!!

悪魔がいるだけで飯が不味くなるからな!!

悪魔なんてあんなやつら客じゃねえ!!

害悪なゴミだ!!」


『今、何と仰りました〜?』


「悪魔が口出してんじゃねえ!

ゴミィ!!」


あ〜スッキリした


「I'll be back

さっきから、凄いトイレまで聞こえる程怒鳴ってるね」


『いいですか〜?

葵さんの悪口はまだ許します!』


「えっ……ちょっと?」


『他の悪魔の悪口も、大目に見ます……』


「おーい?」


『ですが私を害悪なゴミ呼ばわりも特にこれといって別段許せないわけではありません!!

許します!!』


結局許すんかい!


「何言ってんだテメー!?」

「ちょっとサディストだけど優しい悪魔だからカッカしないで」


「悪魔を信じるな!!

そうやって悪魔は心に付け入るんだぞ!!」


『私にだけ期限切れの腐った料理を出した事も甘んじて許します……

ですが同じモノを注目したのに

私の分が薄味なのは許せません!』


「何でやねん!!

どう考えても期限切れが問題でしょうが!!」


『ちゃんとした味付けに取り替えてください!

味と値段に問題無ければ私は何の蟠りもありません』

「よろしいんですか!?」


「期限切れの分もお金を取られたりしそう……」


「滅相もございません!!

期限切れの食材の分の料金は頂きません!!

それ以外の料金も無料に致します!!」


「えっ……いや、何もそこまで……

期限切れの料金以外は払いますよぅ……

料理長の態度以外は味も申し分無い美味しさで

流石にそんな美味しい料理食べて、お金を払わないのは失礼というか

美味しい料理を食べた対価として払わないとモヤモヤして夜眠れないし……」


「で……ではせめて

料理を温かいモノに全てお取り替え致します!」


『あ……あの……私はもうお腹いっぱいなので……いいです……』


「では二人分だけお取り替えを……」


「僕のも?」


「はい!!」


「僕のは……食べ掛けだけど

冷めてるだろうし〜

でも、もったいない気もするし〜

うーん……ジャベルの分だけ取り替えるだけでいいや」


「よろしいんで!?」


「良いよね?

ジャベル?」


『さんを付けてくださいね〜

この福助野郎♪』


「ジャベルさん良い?」


『良いですよ〜』


「じゃあ、お願いするね?

今度来るときは、僕の分だけ味付けを薄味のあっさりしたやつでお願いね」


「はっ……はい!!

ありがとうございます!!」


▼▼▼


「美味しい?」


『美味しいですよ〜?

葵さんは冷めた料理美味しいですか〜?』


「冷めても美味しいよ〜

ところで、ジャベルさんや?

僕はマモルだからね?

アオイじゃないからね?

ずっとアオイさんって呼んでるけど違うからね?」


『いいじゃないですか〜♪

文字にすると解らないですよ〜?』


「それが問題なんだよ……

僕はあまり男らしい見た目じゃないから

女に間違えられてアオイって呼ばれるんだよ……

わざとの場合も有るけど……」


『可愛いですよ〜?

そう思いません〜?

シル〜?』


『えっ……と……はい……

あの……私は……盾なので……あの……ご主人様の様な……人としての……価値観が解らないんです……』

「僕が、勘違いから……

逮捕される日も近いかな……

シル関連で」


『でしょうね〜♪

シル関連で〜♪

それか悪魔信奉者として改宗させられるか〜

異端者として火炙りに〜♪』


「ヤダー」


『その場合〜

魂とかって〜

私と死神のどちらに頂けます〜?』


「魂……何に使うの!?

食べるの!?」


『食べませんよ〜♪

私ってシル食べようとしてませんもんね〜?』


『食べ飽きたって……言ってましたから……大丈夫だと思います……』


待って?

食べ飽きたって飽きる程食べたの!?

ん!?

……え!?


「まさか……シルって!?

元々……」


『気付くべきではない事実に気付いてしまったアナタは

1D/100のSANチェックです

アイデアロールもどうぞ〜♪』


「うわっ!!

100面ダイズだ……何で持ってるの……マニアックな……」


『買ったものの……プレイする友達が……

いなかったんですよね……

交友関係〜ゼ〜ロ〜♪

笑えよ……』


「笑えないって……

中の良さそうな友達本当に居ないの?

一人くらい……

さっき言ってた死神って友達じゃないの?」


『仲良くなれそうな相手が居なかった訳じゃないんですよ〜?

ただ……悪魔だから裏切るのに先走ってしまったんです〜

仲良くなれそうな相手はここぞというタイミングで寝返って嘲笑うから残ると

私以上の悪魔らしさ……

いえ、まるで邪神らしさのある事を裏切って後戻り出来ない段階の私に言ったので

会うことは、他の皆さんにボコられてしまうので……』


邪神らしさってなんだよ……

ナイアーホテップ?


『もうこれ以上掘り下げないでくれます〜?』


「……ねえ、ジャベルさんや?

僕を呼び寄せたのってまさか寂しく……」


『……チッ』

パァン!!


「ヒィエッ!?」


いきなり発砲は危ないって!

『すみません指が滑りました〜♪』


「指が滑りました〜?

つまり君はアレかい?

わざわざ首輪からエンフィールドの拳銃出しといてだ

威嚇射撃しといてそれでも尚、指が滑りましたって言うのかい?」


『滑ったから弾丸が外れたんですよ〜♪』


「いやん……当てる気だったのニェ」


『急所を外して狙って撃てば黙るかな〜と思ったんですよ〜

身体にすら当たらなかったんですけどね〜♪』


「こわっ……」


『それほど怖がってませんね〜?』


「まあね

平然と笑顔で手のひらをアイスピックで

ぶっ刺してテーブルに固定する女に比べたら、ジャベルさんは今まで会った中で最高レベルの女性だよ」


『……すいませんウソつきました

本当は最初から当てる気すらありませんでした』


「だよね、目を見れば判るからね

だいたいの邪悪な人やぶっ飛んでる人は」


食べ終わったみたいだから出ようか


▽▽▽



「会計も済んだしどこ行く?」


『樹海〜♪』


「おうこら!

僕はドリアードじゃ無いぞコンチキ!」


『ご主人様……あの……

現代兵器とかは……持ち込んで無いんですか……?』

「現代兵器なんて無い無い……

僕が持って来た中で使えそうなのは、サバイバル出来そうなキャンプ用品くらいぞ?

後、欠かせないのが屠竜よ」


『スコップが武器ですもんね〜♪』


「最強の攻撃よりも完璧な防御だよ〜

最強の盾のシルが居るからぼかぁ安全なんだぁ〜……」


『精神的な罵詈雑言は防げませんよ〜?』


「それなんだよ……

今まで怪我して無いけど

死ななきゃ安いからさ〜

ちゃんと身は守ってくれるんだよね?

今のところ最強の要素無いよ?

咬まれてたし、不死身で痛みも感じるし傷も付くっていっても

下手すりゃ僕達死んでたよ?

シルが丸飲みされたら全滅しちゃうよ?」


『私は生き延びますよ〜♪

全てを擲って、泥水を啜ってでも

しぶとく生き延びますよ〜♪』


「でも何だかんだで

『しかたありませんね〜♪』

って言いながら助けてくれそうだよね」


『悪魔を過信しちゃいけませんよ〜♪

期待を裏切っちゃいますよ〜?

それに、シルは丸飲みにされても

葵さんに危険が迫ればテレポーテーションして

防ぎますよ〜♪』


「なら安全だ

シル以外は……

なるべく戦闘は避けないとね

シルが傷付くのは心苦しいし

敵が増えて更にシルが傷付けられちゃう」


『正義感の強い人に出会って

トラブルが起こるの見たいので

早く出会ってくださいね〜♪』


「そうなっても

天下無敵のジャベルさんや屠竜が上手い事やって

解決してくれそう」


『猫を頼る事自体おかしいんですけど〜♪』


「おーん?

ジャベルさ〜ん?

君は〜屠竜さんを〜

馬鹿にしとるのかね〜?

屠竜さんはな〜

すごいんだぞ〜?

三メートルくらいの跳躍力が有るし〜ぃ?

僕に攻撃的な態度を取れば、屠竜は怒るんだぁ〜」


「モンスターが出たぞ!!」

えっ何?

モンスター?


「よし!

ゲットしよう!」


『こらこら〜♪

も〜♪

ゲットなんて出来ませんよ〜♪

オークの群れですよ〜?』

「やべーじゃん」


クッコロの練習しといた方が良いかな?


「くっ……殺せ!

慰み者にされるくらいならいっそのこと潔くッ!!

みたいな?」


『お上手ですね〜♪

偉い偉い♪』


「エロいエロい♪」


『食いモのヲ寄越せ!

抵抗デキナさソウナ女もだ!!』


『いやん♪』


『オマエジャネェ……

ソイツとコイツダ』


「シルと僕かよ……

どんだけこの世界の男達は顔が濃いんだよ……」


『ご主人様……に……手は……出さないでください……』


『威勢ハ良いガ

オマエの立場ヲ辨えロ!!』

『カハッ!?

あっ……ぐっ!?

ゲホ!!

ゲホ……ゲホ!!

ゴボボ……』


「シィィィィィィルゥゥゥゥゥ!!

何をするだーッ!!

リョナラーしか得しないぞ!」


『オマエも自分の立場ヲ弁エロ』


「ちょっと待って

すぐそうやって手を出してさ

傍若無人過ぎるよ?」


『……うっ!!』


うわっ……僕をオークの偉そうな喋る奴が殴ろうとした途端に

ホントに瞬間移動で、盾になったよ……


「確かに最強の盾だ〜

でもなんだか可哀想……」

『私は不思議と高揚感が有りますね〜♪

はっ……これがリョナラーの心理!!』


『まダ立ち上がル反抗心ハ有るノか

だがコレデドウだ!』


『オゲェェェェ……

あ……ああ……あぐっ……』


『マーライオン♪

マーライオンですよ〜?

葵さ〜ん♪』


「アオイじゃない

マモルだっての」


『喧シいぞキサマ!!』

あっ!

ジャベルさんがモロに殴られた!

『痛い!!

痛いですよ!』


『キサマはコロしてやる!』


『あっ……ちょっと待ってください

タンマタンマ……』


『ナンだ?

命乞いカ?』


『バーカ〜♪』


『ゴロズゥ!!』


危ないって!

何で挑発するの!!


『リセット!』


▽▽▽


『マーライオン♪

マーライオンですよ〜?

葵さ〜ん♪』


「アオイじゃない

マモルだっての」


『喧シいぞキサマ!!』


あっ!

凄い!

ジャベルさんが解ってたみたいに避けた!


『フフン♪

悪魔の私を傷付ける事など

思考を読み先を見ることの出来る能力を持った私には無意味です〜♪』


「凄い!

まるでセーブポイントからロードして

やり直してるみたいだ〜!」


『ずいぶんと勘の良い事で……』


『キサマらなメやガって!!』


『やーい

腹肉メガ盛り増々〜♪

痛いですって!!』


ジャベルさんが殴られた!

『ちょっと……あ〜っ

これ完全に口の中切れてますよ……

も〜!

怒ると考えるより先に殴りにかかるの止めてくれません〜?

一撃が重いですし〜

凄く痛いんですよ〜?

それを二回も……も〜!』

『一発しカ

殴っテ無いゾ!!

オマエは数も数えラレナイ馬鹿ナノカ!?』


『ペッ!!』

うわっ……唾吐いてかけた!

命知らずにも程があるって!

『テメーゴロズゥ!!』


『リセット』


▽▽▽


『やーい

腹肉メガ盛り増々〜♪

はい葵さんシールド〜♪』


ジャベルさんが僕を盾にしてシルをワープさせて避けた!?


「さては本当にセーブポイントからやり直したな?

あまりにも不自然だし……」


『わ〜♪

どこぞのゲームに出てくる花みたいな事を言うんですね〜♪』


『フザケルのも大概ニシヤが』

「そこまでだ!」


「誰か来たよ!?

しかもなんか女の子が取り巻いてるんだけど!?」


『希によくある

ラノベ主人公っぽい勘違い自惚れ野郎ですね〜♪』


「それ、大声で言うなよ〜?

アイツ等キレるぞ〜」


「悪魔を連れているから

さっきから黙って見ていれば

女や子供を盾にしたり!

恥ずかしく無いのか鬼畜め!!」

「キャー!!

キャー格好いいーッ!!」

腹立つ


『わかります

腹立たしいですよね〜』


「とにかく!

モンスターや悪魔の好きにはさせない!

退治させてもらおう!!」


「行こ……ジャベルさん

気疲れしたよ……

この人達ホントに無理」


『はーい

シルもいつまでも悶えてないで行きますよ〜♪

じゃ、後はよろしくおねがいしますね〜』


「待て!!」


『は……い……ゲホ……ゲホ!!』


「下手に動かすな!!

重症だぞ!!」


『私は……ご主人様……を……守る……為……だけに……存在する……盾……です……

から……離れ……られ……ゲボッ!!

ない……んです……』


「可哀想よー!!

この鬼畜!!

悪魔!!」


『ひゃー

気の強そうな人ですね〜

ね?

葵さん?』


「僕に降らないでよ……

僕がまた鬼畜扱いされるでしょ……

屠竜おいで

肩に乗りな〜」


『ミャー』


『マテ!!

ドコに行ク!!』


『お母さんにトウモロコシを届けに病院に〜♪』


「メェェェェェイチャァァァァァン……

早く逃げよ……屠竜に怪我が有ったら大変だから」


『シルと私と屠竜どっちが大事なのよ〜?』


「え?

屠竜だけど?」


当然じゃないか


『プルルミャー……』


「好き……」


「このオークめ!!

お前を始末したら

あの悪魔を倒す!!

そしてあの鬼畜から少女を救い出すんだ!!」


おいおい……

「キャー格好いいーッ!!

ヒーロー!!」


僕が鬼畜扱いされたよ

てかヒーローって!


『それなら私は……えっと……

悪魔の力を身に付けた実写版デビルウーマンで〜♪』

「身に付けたどころか悪魔そのものでしょ……

……実写版はやめなされ!!」


『ビギャアアアア!!』


あっ……オークが死んだ

アイツ強すぎて時間稼ぎにもならないや……


「次はお前だ!!」

おーっと!!

速攻で決着させる気だーッ!!

『葵さんガード!!』


「危ないって!

屠竜が怪我しちゃうよ!!」

『あっ……が……

ギギィ……』


「何故こんな奴等を庇うんだ!?」


『私が説明しましょう♪

シルは、所有者に危機が迫ると

テレポートして〜♪

攻撃を肩代わりするんです〜ぅ♪』


歌う悪魔が、煽るだけで相手は顔が真っ赤だ〜


「神官ーッ!!

神父様ーッ!!

コイツら確保しろーッ!!

悪魔とその手先が幼女を盾代わりに連れ回してるぞーッ!!」


「あっ!!

ズルい!!」


正義感を出した市民が取り押さえに来た!!

ジャベルさん助けて!!


『私は空に逃げますんで〜♪

さよーなら〜♪』


「酷いや!!

アレ?

痛くない……取り押さえられても痛くないし

巨漢がどさくさ紛れに足を踏み潰してんのに痛くないよ何でジャベルさん!?」


『ああ、そういうダメージも肩代わりするんで〜♪

ちゃんとシルがバキバキになってるのでご心配無く〜♪』


『あ……が……イギィィ……』


「良いかみんなよく聞け〜!

僕に与えたダメージは

みーんなそこの

シルが受けるから苦しむぞー!!」


これで、皆は手出し出来ない!

「なるべく怪我させない様に拘束してから

檻に入れろ!!

猛獣用の檻持ってこい!!」

流石に力じゃ敵わないなぁ……


「この変な猫はどうする?」

「構わねえ、どうせ使い魔だろ

一緒に牢にぶちこめ

それまで、檻に入れとけ

それなりの処罰を覚悟しておくんだな鬼畜な背教者め!!」


「……ちょっと耳かして」

「なんだ?」


「アーーーーーーーーー」

秘技!!

低周波

人工音響兵器攻撃!


「目眩が……くそッ!!

魔術か……」


「イーーーーーーーーー」

「吐き気が……止めろ……

頭の中と腹の中が揺れる……

うっ……」


失神した!

作成成功だ!!

メガホンで、嫌な奴の寝室に何回も試した甲斐が有ったな〜


「何をしたんだ!?

火炙りは免れないぞ!!

神に懺悔しながら

あの世で悔いろ!!」


「キャー格好いいーッ!!」

「キャー格好悪いーッ!!

中ニ病ー!!

臭い台詞ーーーーーーッ!!

だっさーい!!」


「どうしよう!!

サーディン様ー!!

悪魔の手先に声を奪われましたー!!」


「プッ!!

サーディン!?

ねえ聞いたー!?

ジャベルさん!

聞いてるんでしょ!

サーディンって名前なんだって

このハーレム主人公野郎!!」



▼▼▼


『サーディン〜♪

フフフ……

クククッ……クヒヒヒ……

それにしても……私が監視してるって見破るなんて……

ますます気に入りましたよ〜♪』


葵は声でグラスを割った事があるという

声を使った特技や、動物の鳴き声を真似る事で猫を集める事が出来る

しかも声真似が出来るので聴覚も優れている

明らかに人間が簡単に出せる音で無くとも

チェーンソーやカメラのシャッターや発砲音までも真似をする事が出来るが

家族はその価値が解らず

母親が男らしくない男が好きではなく煩いと怒鳴り付け

ビンタをするほどイライラしている為

毎晩葵が高齢のおばさんには聞き取り難いレベルの音を録音して一晩中聞かせているため

目眩や頭痛がする、眠っても疲れがとれないと悩んでいる

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