表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さよならの向こう側  作者: はな
サクラ舞う
6/7

5

「梓、どうしたの?そんなとこで」



おばあちゃんが私を覗き込むように言った。



「ん……春を感じてた」

「何言ってるのよ」



そう言うと「まだ、風が冷たいから風邪引くよ。明日は入学式なんだからね」と笑いながら部屋へと戻って行った。



入学式かぁ……と思いながら「は~い」と私は立ち上がってガラガラと縁側の窓を閉めた。




明日の入学式におばあちゃんは来ない。

おばあちゃんらしい優しさ。


私が遠い高校を選んだ理由を、私が話さなくてもおばあちゃんは分かっていたらしい。


でも、それは言って来ない。

高校が遠くて、おばあちゃんは移動が大変だから

入学式には行けないけど、ごめんねと……


私が気まずくならないようにと。



私はおばあちゃんからたくさんの優しさを貰っている。

いつか、私もおばあちゃん以上に優しさを返したい。



そのいつかは……



先伸ばしになんてするんじゃなかった。

思った時にちゃんと言葉にして伝えて

思った時にちゃんと行動しておけば……



泣くだけなんて、何の意味もないのに……



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ