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おばあちゃんと二人、家まで並んで歩いた。
何時ものように他愛のない会話。
節目にも関わらず、姿を見せない父親のことを私は聞かない。
おばあちゃんも話さない。
だからそれで良い。
家族にはそれぞれの在り方があって、それぞれの立ち位置があると思う。
それには正解も間違いもない。
「夕飯は寿司の出前でもとるかい?」
「え?良いの?」
「今日はお祝いだからね」
「ヤッター!おばあちゃん大好き」
「調子良いんだから」
おばあちゃんが笑えば私も嬉しくなる。
私は『可哀想な子』なんかじゃない。