ザック=レイターの屋敷で
「こーんにーちはー!」
そう言い、ブロックはザック=レイターの屋敷に向かって行った。
今日、手紙を受け取りに来たのは、ザック=レイターとラタリの二人であった。
「大変なんですよ。ラタリ、ザック=レイターさん」
いきなりこう始めたブロック。ラタリとザック=レイターの二人は、ブロックの言葉の続きを聞いた。
これから、ローイ=メドンがこのフロウを出発しようとしている事と、その、ローイ=メドンが誰かから探されているという事。
ローイ=メドンの事を探している人というのは、誰なのか? そrを、ニムタンスが教えてくれない事なども話す。
「こんな状態なら、教えてもいいものだと思うが……そんなに褒賞が欲しいのかね、あの子は……」
ザック=レイターはため息混じりに言う。ザック=レイターも、ニムタンスはラタリを通じて知っている。彼女が、実はこんなにがめついのだと思うと、がっかりしてしまうようである。
「本当……最低ね……」
ラタリもそう言い出す。ニムタンスの事をよく知っているだけに、がっかりしているようであった。
「彼女……一度会った事あるけど……」
屋敷の中から出てきたレイネンも言い出す。
自分のお気に入りの喫茶店を教えてもらった事もあり、ニムタンスのこの行動にはガッカリとしている様子だった。
「僕の方で、手を回してもいいけど……」
ザック=レイターが言い出す。彼が一声かければ、ローイの出発を、一日、二日遅らせる事だってできるのだという。
「こんな事をするなんて、ニムタンス君は高くつくよ……」
ザック=レイターもそう言い出す。
「今夜、ニムタンスに聞いてくるよ。入れ違いになるなんて、かわいそうだしね」
ブロックも言う。それを聞いて、レイネンは目を輝かせた。
「いい話の予感がする……」
レイネンはそう言い、ブロックに向けて聞いてきた。
「ローイ=メドンってどんな曲を作っている人なんですか? この話をした時のローイさんの反応は? それから……」
レイネンはブロックに向けてそれらを聞き始める。




