Cry night
空の箱に手をいれるとそこには当然のようになにもなかった
虚しいかい?でもわかっていたろ?
――虚しいよ。でもわかっていたよ
僕は虚空に言葉を投げて両手でそれをもう一度捕まえた
夜空に映る月はどこにあるんだろう
きっとみんなが暇つぶしに空に向かってライトを照らしてるんだ
その光を遮るように両手を広げて、僕は地面に寝そべった
暗い暗い
はあ・・・・・・と溜息を吐くように息をすると胸のあたりが軽くなった
なにを悩んでるんだろう
なにもわからない
昏い昏い
そんなこともわからなかった
自分のことなのに?
もういやだ、またわからない
cry cry
こんなに辛いのに泣けないなんて
カサカサと揺れる叢が僕の身体を撫でまわす
何度も何度もついた自分を守る嘘が今度は自分に襲いかかった
そうだよ、それであってる、違わない。
僕は大丈夫だ。
またそうやって自分に嘘をついて奮い立たせる
――自分に嘘をつくのはやめろよ
――嘘ついてるって一番最初にバレるのは自分だぞ?
関係ない、関係ない
僕は堅くて強い
大丈夫大丈夫、平気平気
手元にあった雑草を引きちぎって、ばら撒いて僕は起つ
できるできる、それでいい
僕はまた自分に嘘をついて空白を喰らった
おいしいおいしい
道化のように嗤って僕はまた動く
嗚呼、楽しい
なんだか笑いが止まらなくなった
このままずっと笑えていたらいいのに
冥い冥い
仮面をつけた僕は月の下で踊りだす
ねえ、君も一緒に踊ろうよ
泣いてる少女に手を伸ばし、僕は優しく囁いた
へいきへいき、大丈夫。
少女は笑って踊りだす
「このくらい大丈夫」
弱い僕らは笑って手を取り合った
cry cry
明日は晴れますように
月が笑う夜空から、ぽつりと雨が降り出した
始めてpcにぶっつけでぶちこんだのでちょっといつもより文体おかしいかもしれませんがご了承を
はてさてどこからどこまで嘘なのでしょう
What will I want to cry?
I wish and want to cry.
TwitterID:@dakusanno