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魔王の右腕

作者:にわ冬莉
簡単な潜入捜査の筈だった。

都市警察特殊犯罪捜査課、通称「怪異班」所属の遠鳴尚登は、絶体絶命のピンチに立たされていた。

——汝、我と契約せよ。さすれば助けよう

どこの何ともわからぬその声に、戸惑うも、迷っている暇などなかった。

「契約するから助けろ!!」

それが始まりの合図。
尚登が命を託した相手は、かつて魔王と呼ばれていた異世界の放浪者の右腕だったのだ――。

(以下、ネタばれあり)

魔王ヴァルガ(の右腕)と契約を交わした尚登は、魔素の代わりとなる「負のオーラ」を集める手助けをしながら、ヴァルガ(普段は腕輪に擬態)と行動を共にする。
ヴァルガを追って異世界から来た勇者リディはヴァルガへの片思いを爆発させ尚登(ヴァルガ)にまとわりつく。
ペアを組んでいる、上司、安城ミサトにヴァルガのことがバレないよう注意を払いながら、尚登は未解決事件に挑む。

豪邸の庭に咲く花の下から出てきた複数の死体、雑居ビルの地下駐車場に置かれた首なし死体の謎、リディ誘拐事件、とある村での神隠し、など、ヴァルガの未知なる力を借りながら事件解決に奮闘する尚登は、一緒に過ごすうちヴァルガに心を開いていく。

そんな中、輪廻病棟の幽霊事件でヴァルガはかつての恋人の魂を持つ人間を見つける。死を迎えるその魂を救うことが出来ず、ヴァルガは姿を消した。

要人の娘キャロルを護衛する任務のため、安城ミサトと夫婦を装うことになった尚登。ヒーローショーの途中で、キャロルが裏組織の人間に誘拐されそうになる。安城と二人、駐車場に駆け付けると、キャロルは「ヒーローが助けてくれた」と二人に説明。彼女を助けたのは、人の姿になったヴァルガだった。

尚登の元に戻ったヴァルガは、完全体になったことを告げる。
人と深い繫がりを持たずに生きようとしていた尚登は、ヴァルガへの執着に悩むが、ヴァルガは優しく「誰かと共に生きればいい」と諭す。
今も尚登の部屋には、魔王の右腕が鎮座しているのである。
第一章 魔王の右腕
1-1
2024/07/18 20:44
1-2
2024/07/19 19:30
1-3
2024/07/20 19:30
1-4
2024/07/21 19:30
1-5
2024/07/22 19:30
1-6
2024/07/23 19:30
第二章 Secret garden ~秘密の庭~
2-1
2024/07/24 19:30
2-2
2024/07/25 19:30
2-3
2024/07/26 19:30
2-4
2024/07/27 19:30
2-5
2024/07/28 19:30
2-6
2024/07/29 19:30
第三章 Re:start ~再出発~
3-1
2024/07/30 19:30
3-2
2024/07/31 19:30
3-3
2024/08/01 19:30
3-4
2024/08/02 19:30
3-5
2024/08/03 19:30
3-6
2024/08/04 19:30
第四章 Emergency ~緊急事態~
4-1
2024/08/05 19:30
4-2
2024/08/06 19:30
4-3
2024/08/07 19:30
4-4
2024/08/08 19:30
4-5
2024/08/09 19:30
4-6
2024/08/10 19:30
4-7
2024/08/11 19:30
第五章 Cocoon gate ~新たな人生~
5-1
2024/08/12 19:30
5-2
2024/08/13 19:30
5-3
2024/08/14 19:30
5-4
2024/08/15 19:30
5-5
2024/08/16 19:30
5-6
2024/08/17 19:30
第六章 phantom love ~怪人の愛~
6-1
2024/08/18 19:30
6-2
2024/08/19 19:30
6-3
2024/08/20 19:30
6-4
2024/08/21 19:30
6-5
2024/08/22 19:30
6-6
2024/08/23 19:30
第七章 Picaresque hero ~悪漢のヒーロー~
7-1
2024/08/24 19:30
7-2
2024/08/25 19:20
7-3
2024/08/26 19:30
7-4
2024/08/27 19:30
7-5
2024/08/28 19:30
7-6
2024/08/29 19:30
7-7
2024/08/30 19:30
第八章 gargoyle days ~ガーゴイルのように~
8-1
2024/08/31 19:30
8-2
2024/09/01 19:30
8-3
2024/09/02 19:30
8-4
2024/09/03 19:20
8-5
2024/09/04 19:20
8-6
2024/09/05 19:20
エピローグ
2024/09/06 19:20
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