ネットカフェと自宅
不安をかき消すようにソフトクリームを食べる。
不安をかき消すようにコカ・コーラを飲む。
心臓の鼓動を聞かなくて済むようにマンガを読む。
今はベルセルクを読んでいる。
ここに来る前に、
自宅でベルセルクのことを調べていて読みたくなった。
本当は、家に帰るべきなのだろう。
自分の体がひしひしと、家に帰れと警告している。
でも、帰りたくない。
1人は嫌だ。でも、家にいるのはそれと同じくらい辛い。
わからない。僕は臆病だ。今すぐ帰って、母や弟や父と一緒に食事をしたい。でも、僕にはそれが出来ない。本当は、僕の方から父と一緒にいることを楽しむべきなのだろう。でも、できない。
頭が痛い。こめかみの少し上、頭髪の生え際の辺りを指で触ると、血管がどくどくと脈打っているのが分かる。
明日はアルバイトが朝からある。契約なので早朝固定なのだが、今から気が重い。
自分は何をしているのだろう。ネットカフェを利用するのは今日が初めてだ。今まで、あんなところに一人で入り浸るなんてきっと寂しいし、息苦しいだけだと思っていた。でも、いまは少し楽しい。きっと、ここにい続けたら、それはそれで辛くなるのだろう。僕は同じ場所に留まるのが嫌いなのだろうか?
いや、僕はストレスから逃げきれないのかもしれない。
回り道をしても、苦しさの元に帰っていく。
いまは、とにかく父と和解したい。そうして、あの家にいることがより楽になりたい。
そして、友達が欲しい。共通の趣味を持った人がほしい。
助けて。