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2話

うわっ

マジかよ、恥ずかしぃ〜///


なんだって街のど真ん中に

大文字で俺の名前書かなくったって...


広報は騎士団のイメージを

なんだと思ってるんだ?


気持ち悪いったらありゃしねぇ


しかし、こうして

大手を振って外を歩くなんざ

何年ぶりだ?


長らくグラスのアホに

騎士団本部での監禁生活だったから

知らねぇもんばっかだ


お!、、唐揚げの串か

昔よく親父に誕生祝いに買って貰ったか

久しぶりに


とはいかないか...

顔がバレたら大騒ぎになる


とにかく辞めたからには

酒飲んで、飯食い放題で、旅をする!!


若い時にやりたかったこと

全部やってやるさ


そう、もうこれで


朱印とボロッボロの机

とも、おさらばできるってもんだ


全く冗談じゃない


あの騎士団は総団長の確認書類

多すぎんだよ


多少難癖つけて送り返したり

師団長どものバカに押し付けたけど

にしたって異常だ


飼い殺しに遭う前に

逃げて正解だった


さて、、、近くの酒屋にでも入るかな♪





「へい、生一丁!

 しかし、爺さん、あんた、昼間っから

 飲んで大丈夫なんですか?」


「ああ、先日退職したばかりさ

 やっとこさ

 思い切り酒が飲めるってもんでね」


「ああ、そうですかい」


そう、俺は相次ぐ不倫疑惑とハニートラップ

のせいで、人前で泥酔することは許されず

グラスに四六時中監視され

ながら酒を飲んでいた


全く、気分がいい!!!


ダン!


「ああ!?、ふざけてんじゃねぇぞ!!」


「は、はい!!」


俺が陽気にジョッキを

景気良くテーブルに叩きつけると


ちょうどハモって他の席でも

同じような音が

怒号がセットになって聞こえてきた


なんだ?

同類なら友達にして、老後の

楽しみでも...


「ああ?オメェ言ったよな

 『来月中に利子耳揃えて払う

  だから今月は勘弁してくれ』って


 俺らおちょくってんのか?ああ!?」


ああ、なんだ借金の取り立てか

面倒なもんに巻き込まれた


目合わせねぇようにしねぇと


「た、助けてください

 嫁と母が流行病で、お、お金がないんです


 せめて、来週、来週までには」


あーあ、声震えちゃってるよ

見た感じまだ12〜3の女の子だ

かわいそうに


「もういい、利子が払えねぇてんなら

 テメェを売って稼ぎにする


 せめても貴族の宮仕えでも

 売れてくれればいいなぁ」


宮仕え、奴隷の隠語か


「や、やめてください」


強引に少女の手を掴む男

背後にはもう二人、、出るか?


「こんなこと、騎士団の人が

 知ったらなんていうか!!」


彼女の一言に酒屋の全員が黙る



「はぁ!?ぶっっはははははは!!!


 お前、ここの領主をしらねぇのか?

 ロッキード=ベルデンテ侯爵はな

 奴隷売買を認めてんだよ!!」


なるほど

辺境の街:ロザリア

ここだけ嫌に騎士団の駐屯地と

貴族の私有地が少ないと思ったら

こういうことかよ


てことなら

別に、俺が何をしようが関係ないのでは!?


行っちゃいますか?

やっちゃいますか?


隠れた実力者的な!!

歓声貰っちゃったりしてなぁ///



「「おい、貴様、いい加減・・」」


・・・その薄汚い口を塞いだらどうだ?」


ええー?!?!?


誰この人、

今俺の出番じゃないの?主人公補正とかは??

しかもめっちゃ美ジ...


胸デッカ!!


何これ俺完全に老害じゃん

恥ずかし!


「ああ?、って、誰かと思えば

 オンボロ金具屋の娘じゃねぇの


 わざわざ隣国まで来てセールスとは

 ご苦労な事だな」


「さっさと女の子を解放しろ

 貴様らがしているのは

 人間的倫理観に反する恥ずべき行いだ!」


チンピラたちから笑い声がヒソヒソ

と漏れる。


おいおい、強いんじゃないの?

なんか心配になってくるんだけど、


見てて危なっかしいよ


「おい不法滞在者、さっさと実家に帰んな

 閑古鳥の鳴いてる実家にな!!」


「な!!、貴様無礼な!

 我はこのガウル王国騎士団元す。。。


 おっといけない

 許さんぞ貴様!!!」


ん。おい待て、

今聞き捨てならない言葉を

耳にしかけたぞ?


そして、災難はまたも重なる


チリンチリン

「あー、疲れたわ、流石に国境の山はキツいわね

 店主、栄養剤をいただけるかしら?」


店内に沈黙が流れる



おいオイおい!!

なんかもう雲行きが怪しくなったとか

そんなレベルじゃなくなってない?

完全にアウトだよね?


これ!!!


しかもよく見れば

いや見なくとも、これは完全に"アイツ"だ!!!



「「誰よ、あんた」」


なんて厄介なことを!

なんて間抜けなタイミング


おおよそこの手の主人公が

するべき役回りではない!!


「アホ!!」

素早く後ろに回り手刀を

”さっきまで”美人の女(仮)の頭頂部に繰り出す


「痛ってって、誰だきさ。。エエェ!!!」


相変わらず間抜けな声を・・

人様のご迷惑も考えろってもんだ


「変身魔法持ちのバカが失礼

 俺の友人なんです。」


「こんな奴に謝る必要は...」


「少なからずや、コピった女性には謝れ!!」


なんで引退までした俺が

酒場で後輩殴らにゃならんのだ


俺の一喝に彼女(仮)は静かになった


「とにかく、その坊主の

 飯代と借金、俺が肩代わりしますんで


 勘弁してください」


「はぁ?、ジジイお前金あんのか?」


「ああ、おいくら万円かだけ確認

 お耳を。。。。はいはい、ああ了解です」


こんなもんか

俺はおもむろに席を立つとアイテムポーチから

金貨200枚を取り出す


「これでちょうどですか」


「へぇ、、、、」

なんだこの嫌な笑い方は?

妙に喧嘩腰だな


「え?何もしかして足りない!?」


いやこれ以上は勘弁して!?



「ちげぇよ。アホか!!」


「なんだビビるだろ

 やめろよそういうフェイント」


「(か、勘が悪いのと面倒臭ぇ)」

なんでか知らんが

途方もなく呆れた顔をしてる


「や、やめてください

 お爺さんとお姉さんは関係ない筈でしょ?」


「黙れ、テメェはさっさと連れていかれりゃ

 それでよかったんだよ!」


借金取りの男の一人が少女に手をあげる


全くこれだから...


「うぅっっ!!、、」



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