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第4話 君と近づく距離

第4話です!!昨日がかなり多くの人数に読んで頂きほんとに、嬉しく思います!!さて、夏休み編が始まり、ついに七海と天斗が、、、

「ここ風が気持ちいいね」


「うん、そうだね!さっきから座っているけど気分が良くなってきたよ 」


「気分良くなかったのね(笑)」


「うん、ちょっと食べすぎちゃったかな、(笑)」


 2人は波風に当たりながら会話を進めた。


「ねぇ、木村くんは、恵梨ちゃんのことはどう思っているの?? 」


 唐突な質問に天斗は驚きを隠せなかった。


「え、どうって、別に友達だよ?」


「そうなんだぁー(笑) 」


「いきなりどうしたの(笑) 」


「お互い下の名前で呼んでたから、何かあるのかぁ〜って思ったの(笑) 」


「あぁ、まぁでも恵梨香は僕のこと、そらとなのに、てんとって呼ぶけどね(笑) 」


「たしかにそうだね(笑)」


「ちょっと気になっただけだから気にしないで!(笑)」


「そっか(笑) 」


 月の光が照らす砂浜で、天斗と恵梨香2人の時間は進む。


「花火綺麗だねー」


 4人は花火で楽しんでいた。


「あれ??てんとは?? 」


 恵梨香の質問に対して健太は答える


「たしかに天斗と、相澤さんがいないな」


「どこに行ったんだろう、私ちょっと探してくるね」


「お、おう!気をつけてな! 」


 美加は健太が恵梨香や、七海のことばかり気にしているのが気になっていた。


「なんで、いつも、私じゃないの……」


 2人の行く末は、川村だけは知っていた。なぜなら川村が七海の背中を後押しして、天斗の元へ行くことになったのだ。


「ねぇ木村くん、私のこと……」


「てーーんとーーー!!どこいるのーー 」


「あ、恵梨ちゃん来ちゃった! 」


「あ、いたいた!ここにいたんだ! 」


「え、相澤さん、今なんて言ったの!? 」


「なんでもないよー(笑) じゃ私戻るね! 」


「え、う、うん 」


「なーにーどうかしたのーー? 」


「いやなんでもないよ」


「あらそう!!ってか、てんとも一緒に花火しようよ! 」


「う、うん、もう少ししたら戻るよ、今は少し風に当たってたいんだ」


「たしかに、ここは波風が気持ちいいね、私、先に戻ってるから、てんともすぐ来てね! 」


「うん!わかった! 」


 天斗はさっきの七海の言葉が頭から離れない。


「相澤さん、なんて言いたかったんだろう… 」


 天斗の頭の中はあの言葉の続きを考えることでいっぱいだった。もしかしたらと、想像を膨らませていた。


 天斗は、立ち上がり、海を後にしてみんなのいる別荘に戻った。恵梨香に言われた通り、一緒に花火をして楽しんだ。相澤さんと目が合うと目をそらされているような気がしてならなかった。


 BBQと花火が終わって、一階のリビングの広い広間でみんな休んだり、ソファーや椅子でくつろいでいた。


「女子からお風呂に入ってねー! 」


 恵梨香のお父さんの知り合いのお世話係の人がお風呂を沸かしてくれていた。


「はーーーい!! 」


 女子たちは返事をして、順に入っていった。2、3人が一緒に入れるような大きさの風呂であるため、一気に入った。


「なぁ天斗、お前って相澤さんと若林さんどっちが好きなんだ? 」


「ん、どうしたの(笑) 僕が好きなのはもちろん相澤さんだよ! 」


「ほんとにそうか?? 」


「うん、そうだけど? 」


「まぁおまえがそーなら良いけど、ちゃんと考えたほうがいいかもな」


「うん?いきなりどうしたんだ(笑) 」


「なんでもない!まぁおまえは分からなくていいことかもな! 」


 健太は薄々気づいていた。恵梨香が天斗に少しずつ想いを寄せているのだと。


「ふぅーーー、気持ち良かったねぇーー」


「うん!いい湯だったねー! 」


「てんとたちも、空いたから入ってきなー! 」


「う、うん!わかったよ! 」


 天斗と健太もお風呂に入った。


 そのあとはトランプや雑談を夜遅くまでして、男女部屋は分かれて眠りへとついた。


 ガチャ、バタン……


「んんー、天斗どこ行くの? 」


 健太が半分寝ながら言った。


「ちょっとトイレに行ってくる」

 

 健太は階段を降りてトイレに行った。トイレから出て手を洗いに行くとそこには七海の姿があった。


「あれ、なんで相澤さんがいるんだ……」


 七海は、ウッドデッキがあるガーデンスーペースで、星を眺めていた。


「どうしたの?相澤さん 」


「ん、木村くん!木村くんこそどうしたの?? 」


「ちょっとトイレに来てたんだ 」


「そうなのね、私は落ち着かなくて、寝れなかったから降りてきて星を見てたの(笑) 」


「そうなんだ! 僕も一緒に見ていい? 」


「もちろんだよ!! 」


 月と星の光が照らす夜空の下で、また2人だけの時間が進むのだった。


「相澤さん!さっきは何を言おうとしたの?? 」


「あぁ、忘れてほしかったのに〜(笑) 」


「忘れられないよ!! 」


「えっ、う、うん(笑) 」


 天斗の少し気持ちの入った言葉に七海はびっくりしていた。


「私のこと、七海って呼んで欲しいなって思ったからそれを言おうとしてたの 」


「そうなんだ!! 」


「うん(笑) 」


「でもいきなり呼べるかなぁ」


「恵梨ちゃんはできて、私にはできない?(笑) 」


「できるできる!もちろんできる!けど、恵梨香と相澤さんは違うんだよなぁ……」


「何が違うの??(笑) あと、七海だよ!! 」


「あ、ごめん(笑) ちゃんと呼べるように頑張るよ、じゃ、僕のことも天斗って呼んでね(笑) 」


「うん!天斗くんかな(笑) 」


「まぁそうだよね、いきなりは(笑) 」


「うん!なんか照れる(笑) 」


 空からの薄い青い月光りが差すにも関わらず、七海も天斗も真っ赤な顔が見えてしまうくらい、お互い照れていた。


「やっぱりか……ずっと帰ってこないと思ったら……」


 そんな2人の様子を天斗が帰ってくなくて心配になった健太が見にきていた。健太は何も言わず部屋に戻って行った。


 

 次の日の朝


「おはよ〜!! 」


「おはよーーー!」


「みんなよく寝れた?? 」


「おう!ゆっくり寝れたよな?天斗! 」


「うん!ぐっすり寝れたよ 」


「良かった!! 」


 恵梨香は嬉しそうな顔だった。


 みんなで朝ごはんを食べて、準備をして、荷物をまとめて帰りの時間になった。


「ありがとうございました!! 」


 みんな恵梨香のお父さんの知り合いのお世話の方に挨拶をする。


「いいのよ〜、またおいでね! 恵梨ちゃんお父さんによろしくね〜 」


「はい!!では、失礼します! 」


 6人は別荘を後にした。


「あぁー楽しかったなぁーーー! 」


「そうだね!夏休みも残り半分もないし、いい思い出になったね(笑) 」


「たしかに〜」


 駅まで歩き、電車に乗ってみんなの最寄り駅まで向かった。帰りの電車では、僕と七海以外のみんな、全員寝ていた。僕たちは電車でも話した。この恵梨香が誘ってくれた別荘のおかげで、七海とはだいぶ距離が縮まった気がした。向こうがどう思ってるのかは、まだわからないが。


「着いた〜!! 」


「帰ってきちゃったね〜 」


「じゃ!また時間があれば、今度集まろう!! 」


 健太はみんなに言った。


「うん、そうだね!! 」


「じゃ!川村と相澤さんはそっちだよな?? 」


「うん!またね!! 」


 こうして七海と川村の2人と僕と、健太、美加、恵梨香の4人は分かれた。

 

 そして4人で歩き、また健太と美加と分かれた。恵梨香と2人になった。


「健太や天斗と私ってずっと仲の良い幼馴染みでいられるよね?? 」


「当たり前だろ!いきなりどうしたんだよ! 」


「ううん、大丈夫だよ(笑) 」


「ならいいけど!! 」


「ずっと、そうだよね。仲の良い幼馴染みなんだよね。ずっと仲の良いか…」


 美加の気持ちに健太が気付くはずもなく、2人は家へと少しずつ進んでいったのだった。


 健太と美加と同じように僕と恵梨香も2人で家まで向かって帰っていた。


「ねえてんと、楽しかったねー! 」


「うん!めちゃくちゃ楽しかったよ! 本当に誘ってくれてありがとうね 」


「あら、そんなに楽しかったのね!そこまで言ってくれるなら、私としても良かった!! 」


「うん! 」


 2人も恵梨香のマンションの前まで着いた。


「じゃ、ありがとね!! また連絡するね! 」


「うん!また!! 」


 恵梨香と分かれた僕は家に向かって進み出した。今回の泊まりのおかげでほんとに七海との距離が縮まった。それがなによりも嬉しく、頬から笑みが溢れそうだった。


「ただいまーー!! 」


「おかえりなさーい! 」


「おかえり!お兄ちゃん! 」


「どうだった?楽しかった?? 」


「うん!楽しかったよ! 」


「洗濯物出しておきなさいね! 」


「うん!わかったよー! 」


 いつもよりかなり機嫌がいい天斗の様子を見て母と瑠奈にも笑顔になった。


「ねぇ、お母さん、やっぱり彼女でもできたんじゃない!? 」


「まさか!そのまさかで、できたのかもねぇ〜 」


「えぇーー!!できたのかなぁぁやっぱり! 」


「だから、僕に聞こえない声でやってくれって!!!(笑) 」


 いつもより大きな声ではあったが、聞こえるはずがない声で呟いたのだった。


 こうして時は経ち、夏休みの時間があっという間に過ぎてあと1週間で始業式となった。





「ねぇてんと、話があるの……明日会えない?? 」




 恵梨香からの連絡だった。なんだろう……と思いながらも、僕は気になる気持ちが高ぶる一方で、恵梨香の深刻そうな顔が浮かんで、少し心配な気がしてならなかった。








第4話ありがとうございました!!七海と天斗の急接近に心が持ってかれますね!しかし、最後には恵梨香があんなことに、、。第五話では、関係がかなり変わります!!!第五話で会いましょう!!

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