表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/15

第13話 君とこの想いだけは

第13話です。ついに終わりが近づいてきましたね。美加の告白を得て、健太はこれからどうなるのか。そして、天斗と七海と恵梨香3人の恋は実るのか……

是非最後まで応援よろしくお願いします!!


 バレンタインも無事に終わった。美加にとっては無事ではなかったが。天斗はこのバレンタインを受けて、再び悩む日々が続いていた。どうしようもない想い。そして2人への気持ち…


 


 次の日の学校

 


 いつも通り、健太と美加と3人で学校に一緒に行くことになっていて、僕は健太と美加を待っていた。


「なあ天斗、おれ昨日美加に告られたんだ 」


「そうなのか、付き合ったの? 」


「ううん、おれは美加は友達だよ、もちろん好きだよ。でもな幼馴染みとしてずっと好きなんだ。俺たち3人そうだろ?? 」


「ああ、そうだね 」


「お前はどうなんだよ 」


「僕は、2人からチョコレートを貰った。2人ともくれたんだ。 」


「やっぱりな、でおまえはどっちを選ぶんだ? 」


「どっちって言われても。選べないんだよ。正直最初は七海がずっと好きだった。ずっと片想いしていたんだ。その相手と仲良くなれてすごい幸せだった。でも日に日に恵梨香と過ごす時間も増えて、恵梨香の良さにもたくさん気付いて、2人とも好きになってしまっている自分がいるんだ。」


「2人ともってのは、2人に対して失礼だな。2人選べるなら、迷ってる世の中の人はみんなそうしたいんじゃないか? でもそんなことできないからしっかりと選ぶんだよ 」


「そうだよね…でもどうしても… 」


「優柔不断だなぁー、どっちかなら付き合えるだろ!(笑) 」


「健太おまえなぁー……そんな適当な考えじゃダメだろ。そんな簡単にどちらかを選んで、どちらかを選ばないなんて考えられないんだよ… 」


「まあそうだよな、じっくり考えろよ後悔行かねーようにな。でもおれは美加に対してはすぐ答えたよ。あいつに対してそれが一番の礼儀というか、引きずってグズグズ考えるよりも、良いと思ったからな 」


「そうだよな… 」


 朝から健太と深い話をしていた。


「おはよう〜 」


 美加が来た。


「お、おはよう、って美加!? 」


 健太と天斗は声を上げて驚く。

 

「どう? 似合う?? 」


「お、おう! 」


 健太はびっくりしながらも答えた。


 2人が驚くのも無理はない。なぜなら美加は黒髪外ハネのイメージを大きく変えたショートヘアーになっていたのだ。


「私、もう決めたの! 」


「なにを?? 」


 健太は聞き返す。


「健太!!! あんたに振り向いてもらえるまで頑張る!! 」


「お、、おう! 」


「あはは(笑) 頑張れ美加! 」


 美加の様子は元気そうで良かった。前よりも健太に対して勢い良く行けるようになっていった気がした。


 

 それからの毎日は、今まで通りみんなと楽しく過ごせていた。七海と恵梨香のことをちゃんと考えてはいるが2人といる時も、健太や美加といる時も楽しく過ごせていた。

 



 

 時は経ち、3月も後半になった。寒さが和らぎ、過ごしやすい気候になり、心地よい風が流れる季節。桜の木に綺麗な桃色が彩りだした。


 学校も上級生が卒業するシーズンになり、天斗たちもあと少しで3年生になるところだ。


 

 3月最後の学校の日



 学校にいつも通り行って、教室に入った。


「おはようそらと 」


「うん!おはよ恵梨香」


「今日夜、7時に公園来てくれない?? 」


「いいけど、なんで7時?? 」


「ちょっと用事があってそれが長引くかもしれないから 」


「あ、うんとりあえずわかった 」


 恵梨香から天斗は約束をつけられたのだった。その約束があんなことになるとは。まだこの時の天斗は知らない…


「おはよう!!! 」


「おはようございますー 」


「先生おはようございます! 」


 先生が入ってきた。


「今日は3月最後学校の日だな。次学校に来る時はお前らも、もう3年生だな。そろそろ自覚を持って行動しろよ〜! 」


「はーーい 」


 健太がやる気のない返事をした。


「坂本、おまえわかってるのか! 」


「まぁー、高校生もあと少しってことっすよね! なら楽しむしかないでしょ!!!! 」


「おお!!それしかねぇー!やっぱ健太良いこと言うなぁ!! 」


「お前らは2年生もう一度やり直せ!!! 」


 教室中が笑いに包まれた。

 

 健太と一がいつも通りクラスメイトたちを笑顔にしていた。


 授業も普段通り受け、時間が進んだ。


 放課後になりクラスメイトたちはそれぞれ帰りだした。




「七海、ちょっと話があるの 」


「うん?いいよ!どうしたの? 」


「ここじゃなくて場所を変えたいの。どこか行きましょ」


「あ、うん! 」


 恵梨香と七海は教室から出た。





 2人は人の少ない校舎のバルコニーへと向かった。



「恵梨ちゃん、話って?? 」


「うん、そらとのことだけど 」


「うん、天斗くんがどうしたの? 」


「私、今日告白する」


「え?」


「今日で2年生も終わるし、学校も最後だからしっかり自分の気持ちをはっきりさせたい。」


「うん」


「いきなりごめんね 」


「ううん、全然大丈夫だけど… 」


「私、ここの学校に来てみんなと出会って本当に優しい人たちばかりで良かった。でもこれも全部そらとのおかげなんだなって思うの。私ここ最近ずっと考えてたの。そらとのことを考えればダメな自分を変えられた。今の関係が崩れてしまうのは怖いけど、動かないとなにも始まらない気がするの。後悔したくないからといってこれ以上自分を騙せない。だから、私はこの気持ちをそらとに伝えることにしたの。」


「う、うん… 私は頑張ってとしか言えない… 」


「うんありがとう。いきなりごめんねこんなこと言って。でも、言わないでそらとに言ったらずるい気がして…… 」


「ううん、大丈夫だよ、頑張ってね 」


「うん、じゃあ 」


 恵梨香は帰って行った。


 七海はバルコニーに座り込んでしまった。今にも泣きそうな顔。溢れ出しそうな涙。険しい表情。普段の七海から想像もできない様子であった。


 恵梨ちゃんは、本当にすごいな。あんなにちゃんと自分の気持ちを。 私は何もできない。機会はいくらでもあったのに… …


 七海は恵梨香の告白が成功すると確信し、後悔をしてもしきれなかった。


「頑張ってなんて。そんな痛いげな嘘、しまいたいよ…… 」




 


 夜の公園



 恵梨香は待っていた。そして天斗も時間通りに来た。



「そらと、聞いて… 」


「うん? 」




「私、そらとのこと好きだよ。付き合って欲しいの 」






 

 2人の心臓の音だけが夜の公園に聞こえていた。



 

 

第13話ありがとうございました!!

美加と健太は良かったですね!!

そして、恵梨香と七海のあの会話……

天斗への最後の恵梨香の告白。第14話セミファイナルをお楽しみに!!

感想、レビュー、ブックマーク登録等、是非よろしくお願いします!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ