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19.エルナン・ジャネス 2

剣バカエルナン君がぴゅあっぴゅあ過ぎて辛い。

……ぼくすっごくよごれてる。


後、タイトルに悩みすぎてここ書くの完璧に忘れてた。(しかもまだ変わっていない)

でも投稿しないとそろそろ怒られそうなので。


えー、それでは、プリシラさん、一言どうぞ。(……偶然ですよ?)

「お待たせしました!」


 そう言ってグラウンド前に駆け込んで来たのは、何時もの制服とは違う、軽装の防具を着けたプリシラ。


 勿論、その腰には、この前俺が贈った、黒い鞘に入っている白い術剣が提げられていた。


 どうやら、俺の、『この前の武器を持ってきてほしい』と言葉をしっかりと覚えておいてくれたらしい。


「俺もさっきまで走ってたんだ。別にそんな待って無かったぞ!」


 走ったりとか、体操をしたりなどの、準備運動は大切だぞ! 体が動かしやすくなるし、怪我も防げるからな!


「……それじゃあ、届けを出しに行きましょう」


 生徒同士が、手合わせや、決闘などをする場合、学園に届けを出して許可を貰わないといけないという決まりが、この学園にはある。


 そうしないと、何か色々面倒臭い事になる、と聞いたのだが……よく分からん! とりあえず出せば問題無いからな!


 プリシラと二人で、学園の事務室に向かう道を歩く。


 何か……とりあえず話さなければ。黙ったままなのは、何か駄目だ! 雰囲気が悪くなる!


「なぁ! プリシラ! その武器の使い心地はどうだ? きちんと扱えているのか?」


 ……最初に口から無意識に飛び出したのは、そんな言葉だった。


 この、無意識で動いてしまう癖、治したいんだがな……。


 そんな急な質問にも、彼女は丁寧に答えてくれた。


「ええ、とても使いやすいです。こんなに良い武器を贈って下さって、ありがとうございます……っと、着きましたよ」


 おっと、もう着いたのか。


 俺達は、一旦話を中断して事務室の扉をノックした。


 ▲ ▽ ▲ ▽


「これで良し、っと! ……そうだ、場所は何処にするんだ?」


 そういえば、これを決めていなかった。自分は基本何処でも戦えるが、彼女はどう戦うのか聞いたことがない。


 ……今のところは、氷属性魔法が得意で、術剣を使った戦闘をするという事しか分かっていないな。


「そうですね……どんな場所があるんでしょうか?」


「そうだな……普通に修練所でもいいし、障害物があってもいいなら、街の外の森にでも行くか?」


「…………そうですね。森の方が良いです。そちらに行きましょう」


 そういう彼女の顔は、何か楽しい事でもあったのか、とても弛んだ物だった。


 ▲ ▽ ▲ ▽


 街の外に出て、森に入る。鬱蒼とした森を歩き続け、周囲よりも、木が疎らに生えている場所を見つけた。


「……ここ辺りで良いでしょうか?」


 俺はそれに頷き、数メートルほど離れて応対する。


「そうだ! 良くある賭けだが、勝った方は、負けた方に何か一つ要求出来るっていうのをやらないか?」


 まぁ、こちらから要求する事なんて思い付いて無いがな! 面白そうだからだから言ってみた!


「そうですか。では……行きます!」


 そう意気込むと同時に勢いを付けて、大きく踏み込んだプリシラ。


「ああ! 来い!」


 こちらも、そう言い返してから、戦闘に意識を切り替え、集中する。

 彼女……相手を見据えて、こちらも愛剣を抜き、出方を待つ。


 相手が持つ術剣の白い刃が、魔力によってパキパキと音を立て、長い氷の棒の様な形を作り始めた。


 長物……? ……槍?……パルチザンか!


「はっ!」


 大きく振りかぶられたパルチザンの攻撃に、剣を叩きつけて迎撃する。


 鍛えられた金属の刃とは違う、少し滑りやすい感触に顔を顰めつつ、弾き返した。


 ……槍の扱いは程々、といった所か。

 もしかしたら、最近使い始めたのかもしれないな。


 そのままの間合いで、数度打ち合う。


 6度目の打ち合いで大きく槍を弾き飛ばし、少し距離を取る。


 相手に追撃の意思は無いらしく、追ってくる事は無かった。


 ……厄介だな。


 槍の間合いの長さはともかく、氷という滑り易い材質の武器の相手とは、今まで戦った事が無かった。


 まぁ、術剣を扱う奴なんて、滅多に会わないしな!


 ――――それはともかくとして、今は眼前の問題を越えなければ。

 こちらからまた踏み込むと、それに反応して、こちらに攻撃してきた。


 やはり戦いは楽しい!


 槍を大きく受け流し、槍を跳ね上げさせた後、間合いを一気に詰める。


「貰った!」


 がら空きの胴に、剣を突き付ける。


 ……意外と、呆気なかったな。もう少し強くなっているんじゃないかと思ったんだが。


「俺の勝ちだな! ……それじゃあ、一つ、言っていいか?」


「……どうぞ」


 彼女は笑顔のまま、そう、こちらの言葉を促した。


「…………」


 沈黙が場に満ちる。


 そうだ。何も考えていないんだった。


 何を言おうか?…………



 そう、自分が迷っている間に――――


「なぁ」


 また、勝手に体が動いていた。


「この剣を突きつけた状態で言うのも何だが……」


 ……そうか。これは、まだ、言って無かったな。


「お前が、好きだ」


 そう言い切って、前を向――――








「あ、そう。知ってたけど」






「……え?」


 その冷たいあっけらかんとした言葉と同時に、吹雪が舞い始めた。

 その吹雪から自分の目を守る為に、剣を持った手を、顔に当ててしまった。


 剣が離れた瞬間、飛び退いたらしく、もう既に遠いところから、見下す様にこちらを見ている。


 そして、何時もの彼女とは違う、猫撫で声でこう言った。


「私はまだ、負けって言ってないよ? だから、この試合、まだ続いてるんだよね? ……というわけでー」


 吹雪でうっすらとしか見えない彼女の顔は。






「凍れ」




 酷く、歪んだ物に見えた。




マグネットエッセイにうつつを抜かし過ぎててやばい。

こっちも書きたいけど、こっちは若干疲れるのよねぇ。その息抜きで1本エッセイが出来てしまうんだよなぁ……。お前またマグネットかよ。


後、ちょっと小説情報見たら、文字数が五万字越えてました。

やったぜ。


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