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17.やり過ぎた。

この話、2回ほど編集中データが爆発四散、消し飛びました。


……こまめな保存は大切です。

「グギギッ!グギギッ!」


 ……やり返すと言ったものの、どうしようか。


 嵐氷刃は避けられるし、相手の攻撃は普通に強いし。


 とりあえず避ける事に集中しつつ、攻略法を考える。


 火魔法と土魔法はとりあえず論外。


 うーん、とりあえず攻撃してみようか。


 まずは、武器を持っていない方、つまり、ゴブリンリーダーから見て左の方向に浅く踏み込んで首を狙う。


「ギッ!」


 と思ったら綺麗に防がれた。あっちから攻撃された訳じゃないから、最初に受け止めようとしたたよりは衝撃が少なかった。


 ……これならどうだろうか。


 氷刃の先に、嵐剣じゃない見えない方の風の刃、風刃を纏わせて、六花の間合いを伸ばす。


 これなら木に当たってもすり抜けるから大丈夫だし、重くないし。ガンガン伸ばしていこうね。


 という訳で大剣レベルの大きさの風の刃を横に一薙ぎ。


「ギャギッ!」


 風刃に当たったゴブリンリーダーは、悲鳴をあげて近くにあった木に飛んでいった。


 よし、当たった。……ん?


「あれ?」「グギッ?」


 間抜けな声が私とゴブリンの両方から漏れた。


 あんなに派手に吹き飛んだのに…………全く切れてない。


 そういや、風属性は練度低かったなぁ……。


 氷刃も練度上げるまでは刃なんて作れなかったし。こんなでっかい風刃を扱うのはまだ早い、って事なんだろ……


「グギッ!」


  ちょっと! 人が考え事している時に攻撃しないでよ!


 ――――とりあえず風刃を解除。氷刃と違って一瞬で消えるのも良い所だね。


 またパルチザン型の嵐氷刃に戻して、横薙ぎに切り払う。時々来る石斧も受け止めずに回避する。


 何度かしっかりと嵐氷刃が当たったものの、まだ倒しきるには程遠いらしい。


「おっと!」


 そんな事言ってたら石斧来てたよ。避ける避ける……っ?!


「……きゃっ!」


 足元にあった石に躓き、体勢を崩してしまう。


「グギギ!」


 ゴブリンリーダーは好機とばかりに、石斧を大きく振り上げて来た。


 ……私を舐めるな!


「やあぁっ!」


 六花の氷刃を、弾き用の盾に近い感じに変形させ、石斧を盾の表面で滑らせ、衝撃を受け流す。それと同時に自分に風魔法を当てて、自分を吹き飛ばした。


 倒れたままなのは変わりないものの、ゴブリンリーダーに対して、大きく距離を取ることが出来た。


「……いたっ」


 ……いたっ、で済んで良かった。打ち所が悪かったらもう終わりだったね。


 これ、ちょっと楽しかったかも。……またしたいとは思わないけどさ。


 ――――とは言っても。


 ……大分私も疲れて来た。……どうしようか。一発で決められる何かがあれば良いのになぁ。


 一応、出来なくは無いんだけど、周囲の………………。あれ?


 ――――そういや。


 何で私周囲の事気にしてたんだろう。別にこんな所、どうなっても良いじゃん。


 じゃあ簡単だね!


「ふぅ……」


 六花に、霧を纏わせる。霧を纏わせた六花を左右に大きく振る。


「グギッ?」


「じゃあ、ちょっと待っててね。すぐに殺してあげるから!」


 そう言い残して、私は周囲を完全に霧で満たす。濃霧に満ちた森は、元々の薄暗さも相まって全く何も見えない。


 私はそれを見て薄く笑いつつ、六花を天に向かって大きく掲げながら、魔力を練り始めた。



 ▲ ▽ ▲ ▽


「グギーッ!」


 ゴブリンリーダーは霧に隠れてしまった獲物を誘きだそうかとするように、大きい叫び声を上げた。


 ……だが、幾ら待っても獲物は出てこない。


 さっきまで獲物が居た辺りを探ってみるも、芝生の地面では足跡もない。


 何か聞こえないかと耳を澄ましても、聞こえるのは虫の音や葉の擦れ合う音だけ。


 ……ゴブリンリーダーは、獲物は逃げてしまったと判断したらしく、その場に背を向ける。


 それを見計らった様に、その言葉は放たれた。


「――――氷の世界(ニヴルヘイム)


 ぱきっ。



 ――――霧が、空気が、体が。


 全てが凍るその音が、ゴブリンリーダーと呼ばれる魔物が聞けた、最後の音だった。


 ▲ ▽ ▲ ▽


 風魔法の断熱障壁を維持したまま移動する。うう、ちょっと寒いなぁ。


 立ち止まって、辺りを見渡す。辺り周辺、大体半径10m位は、完全な静寂と氷に包まれていた。


「よしよし、きちんと範囲も制御出来たね」


 さっきまで近くで聞こえていた虫の音が、遠くからしか聞こえない。


 足踏みをする度に足元の凍った草がパキパキと硬質な音を立てていた。おっとっと、滑らない様に、注意しないとね。



 氷の世界(ニヴルヘイム)


 氷に包まれた極寒の国。神話の中の世界が、ここに造り出されていた。


 いやぁ、ちょっとおふざけで言ってみただけなんだけどなぁ。本当に予想外。



 まさかここまで行くとは思わなかった。

 魔法が装備込みで90近くになってる上に、練度も高め、おまけに氷属性が増幅される六花まで杖として使たからねぇ。


 そういや、言って無かったけれど、六花の本来の名前は《風雪の白術剣》で、性能面は物理が21、魔法が16だよ。チュートリアル君プレゼント補正で、+1づつしているよ。


 で、そんな色々な条件が重なった結果。


 凄い事になった。


「おおー、凍ってる凍ってる……むしろ氷塊になってるね」


 ゴブリンリーダーもただの氷塊になっていた。


 どうやら、驚く暇も無かった様で、氷塊の奥にうっすらと見える表情は、ニヤケ顔のままだった。可愛い。


 ――――さて。


 大分六花の練習も出来たし。



 2人目の、終わりを始めようじゃないか。


 ああ、勿論さっきのは使わないよ。


 しっかりと、絶望させて、殺さなきゃ。


 ――――面白く、無いもんね。

漸く殺害パートになった。やったぜ。


プロットではもっと短かった様な気がしたけど、適当に設定作ってた六花が好きになったから仕方ない。


ロマンがあるよね。


――――そして。

遂に、書き溜めが底を尽きました。


多分、これからは不定期更新になるかと。


……ごめんなさい。

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