11.調べてみよう。
強さも大事だと思うんですが、弱さも大切にしていきたいな、と思っていたり。
出るだけ出て放置されてた剣バカさん。
今回から攻略スタートです。
あっ、エッセイを書かせて貰いました。ブクマの保存方法についてです。
たった2000文字すら無いのでチラッと読んでくれると。
「んぅ……………」
朝、か………。
大きく背伸びをしてから、脱力して手をぽすっ、と掛け布団に下ろす。
……今は、とりあえず前に進まないと。
…………頑張ろうか。
▲ ▽ ▲ ▽
朝食。
何時もよりは、ハッキリとしている頭に、糖分を送り込む。今日の糖質さんはサンドイッチでした。シャキシャキした野菜とハムが、パンで丁寧に挟まれている。
美味しい。
今日も、朝食の飲み物はコーヒーだった。
あっち。
……朝の飲み物が熱いのはどうにかならんのかね。頭がはっきりするのはちょっと嬉しいけど。
それで、今日の予定だけど……
今日は授業はサボります。
……本当はそれでも良いように7教科終わらせた訳だしね。
▲ ▽ ▲ ▽
ふぅ。ここからは、何時も通り頑張るぞー。
色々とチュートリアル君に関して消えた物について調べてみようか。という事で。
まずは…… 自分の所持金、かな。
チュートリアル君にアップルパイを奢ってもらった訳だが、過去からも居なくなったのなら、きっと私が払っている事になっている筈だ。つまり減るはず。
私とチュートリアル君の両方が来なかった事になった、という可能性は無い。
「前回と同じ」でいいですか、って聞かれたからね。私は確実に来ている事になってるって事だ。
自分の財布を開けて、チェック。
……減って無いね。
じゃあ、過去には存在してたって事になってるのかな。 皆の記憶に無いけれど、学校の道具とかだとどうなってるのかな。
後は……なんで私の記憶は消えて無いんだろう。
うーん、全部分からん。
……とりあえず学校の中を色々見て回ったりしようか。
頑張ろう。
やって来たのは、……政治の授業の教材置き場の棚。 領地経営などの勉強で使う、ボードゲームに似たやつとか、教本とかもある。
貴族学全員と他学部のちょっと分あって、数が多いけどけれど、片っ端から見ていく、ソレルだから……ここら辺か。ソ、ソ、……あった。
……ソ、の所にある何も書いてない棚が。
中身は置いてあったけど。中にあった教材は、新品同様……という訳ではなく、折り目が付いていたり、傷が付いてたりする。
……使われた形跡はあるんだな。
何から何までが消えているんだろう。
んー……今、思い付くのは、記憶や名前などが消えていて、過去の行動が消えていない?
……確証は無いけど、今はその認識で、行こうかな。
▲ ▽ ▲ ▽
あれから数日が経ったよ。
棒振りとか授業とか、色々やって、ステータスが伸びました。
その結果、目標の数値に達したので、攻略を再開しようと思います。
わーい。ぱちぱちぱち。
それじゃあ、イベント、こなして行こうか。
最初は魔術の授業のやつだね。
この為にわざわざ授業を受ける曜日をしっかりイベントから外す様にしてたんだよね。
教室に入り、剣バカの姿を探す。
真っ白い教室の中で、やたら目立つ赤色の髪の剣バカの近くに寄った。
足音かなんかでこちらに気がついたのか、こっちを向いてきて、目を輝かさせる。
やっぱこいつ何かしら毎回光ってるよね。殺したい。
殺したら光らなくなるのかな……と思ったけどそういや光に包まれて消えるんだったなぁ。
……とうとう待ちきれなくなったのか、こっちにブンブン手を振って、大声で私を呼び始めた。
「おーいプリシラ! こっちだ!」
……うっさ。言われなくても行くから別に声張り上げなくて良いのに。面倒臭い。
「こんにちは。今日もお元気そうですね、エルナン様」
笑顔で挨拶をする。
大分表情筋の扱いも出来る様になってきた。最初より良い笑顔作れてると思うよ。
「今日は絶対に火属性を扱える様になりたくてな! 20周追加で走って来たぞ!」
毎回思うけど、こいつの努力の表現方法はなんでとりあえず走る、なのだろうか。理解に苦しむ。理解したいとも思わないけど。
因みにこいつ、魔術の扱いがド下手だ。
剣バカだしね。
▲ ▽ ▲ ▽
「ええと、火属性魔法は、維持が結構難しいんですよ。……だから――――で、――――なんです」
「なるほど! こうか? ――熱っ!」
「…………駄目そうですね」
このイベント。
剣バカに魔法教えよう! って感じのなんだけど、私の魔法ステータスが素で40あると、魔法が使えるようになって、剣バカが強くなる。
だから、40になる前で一旦止めようと思ったんだけど。
……どうせなら、検証に使ってしまおう。
というわけで、魔法は今43なのだが、魔法が足りなかった時の台詞を言ってみている。
結果は見ての通り。
ステータスはやっぱり飾りだった。うん。
……自分がどれだけできるかの指標になるからステータスは見るけどね。
手に無数の火傷を作っている剣バカを、内心ニヤニヤしながら観察する。
適当な分かりづらい説明を真に受けて、ひたすら繰り返しているその姿は、酷く滑稽なものだった。
ふふっ。
それだからバカって言われるんだよ、剣バカ。
まあ、それ、治せないんだろうけどさ?
取りあえず!付けときゃ行ける系男子、剣バカエルナン君。
扱い易いかっていうとそうでもない。
先日、初感想を戴きました。
もし、感想が来たらしっかりと返信させていただきますので!
それでは、今日も、誤字報告、感想、評価、ブクマ宜しくお願いします!





