8.魔術の授業。
どうも。
最近ブックマークが増える度にコロンビアポーズをするのが習慣になってきてしまった秋葉です。
誠心誠意全力でコロンビアさせて戴きますので是非ブックマークお願いします。
白色の石で組まれたかなりの広さの魔法実習用の教室。窓も薄く白に濁っているガラスになっている。
何も物が置いて無いので、がらんとしていて、見た目より更に広いように感じてしまう。
まあここに物なんて置いてたらいつの間にか爆散してるか、凍ってるか、焼け焦げてるんじゃないかな。
部屋に使われている、石材やガラスは一見ただ白いだけの建材だが、よく見ると、少し魔力特有の輝きがあって、魔力が込められた物だと解る。
魔力を込めることで、魔法に対する耐性を上げた石材だ。
若干やらかしても大惨事、とはならないから安心。凄いやらかせば流石に壊れるけど、そんな事するアホは居ない。
色々ある石材の中でもかなーりお高めなんだよね、これ。
パンパン、と教師が手を鳴らす音がしたのでそちらに目を向ける。
「今日は火属性魔法を扱います。先に学習した風魔法や氷属性と違い、殺傷力が非常に高く、扱いが難しいです。注意して扱うように」
凄く真面目、って感じがする、理知的な雰囲気の魔術教師の女性がそう言った。
因みに武術の教師とは仲が非常に悪い。
……ように見えて実は互いに好ましく思ってるだとか、そんな事は無いだとかで、激しい論争が起こってるとか何とか。(エルゼ談)
まぁ今はそんな事はどうでもいい。
……火属性か。
チュートリアル君を殺すのに使った風、氷の二属性は固めてからぶつける、だけで使えたけど火はちょっと違う。
主要四属性の属性の中では火が一番苦手だなぁ。
主要四属性っていうのは、風、氷、火、地の4つの属性の事。基本属性って言われる事もある。
これが基本になって魔術は構成されている。
主要四属性を組み合わせると、複合属性になる。氷と火で水だったり、さらに水(氷+火)と地が植物だったりね。
主要四属性のそれぞれの持つ要素を、上から順説明すると、
風は空気を扱ったり、動きを操ったりする。
氷は温度を下げたり、水分に関する物に関係する。
火は温度を上げる。火も出せるよ。後は、浄化とかの意味を持ってる。聖属性とかね。
地は、単体では使うことが少ない。場所も土がある所とかかなり限定されるからね。
でも、生命としての要素を持ってるから属性の組み合わせではよく使う。
最初に軽い座学の復習と注意事項の説明を受けてから、各々で実際にやってみることになった。
減魔症のせいで大分怠いけども、魔力を変換し、小さな火を作る。
しかし、その小さな火種はゆらり、と震えた直後にすぐ消えてしまった。
……火は熱エネルギーの塊だからね。
一度発動しても、燃え続けるのに必用な、ある程度の魔力や可燃物が無ければ直ぐに消えてしまう。
一度発動すれば暫く形や流れが明確になる風、氷と違って維持が必要な訳だ。
今度は火を作った後も魔力を少しづつ流し込む。
最初は順調だったが、魔力を出し続けている内に少しづつ萎んできて消えてしまった。
やっぱり難しいなぁ。
▲ ▽ ▲ ▽
「今日はここまでです。次回は火属性の座学の続きになります」
その後も暫く練習して、十分は維持出来るようになった。……昨日の模擬棒訓練が役に立ってたかもしれない。
後は、魔力の繋がりを切っても五秒間は持つ様に出来る様になった。
まだまだ実践で使える程度じゃないから、練習してきちんと扱えるようになりたいね。
後、今日のステータスの上昇は……あれ?
……もしかして。これって……
――この仮説、確かめるか。
私は、魔術教室を後にした。
▲ ▽ ▲ ▽
授業の後、廊下を歩いていると、急に肩ににドン、という衝撃が。
物理上げて無かったらぽーんって飛んでたかも。
振り返ってみると、いつもの妨害のご令嬢達三人が此方を指してクスクス笑っていた。
楽しそうだねぇ。
……剣バカの好感度が割と高くなってたのか。ちょっと予想外。
彼女らは、結構気が強いので、誤解されやすい様だけれど。
きちんと舞踊や、縫い物などの習い事を積極的にしたり、派閥の強化にも貢献してたりだとか、実はそういった結構努力家な所があるみたいで。
私自身の意見としてはは嫌いじゃなかったりする。実際に授業の成績も上位みたいだし。
もし……こんな面倒な事が無かったら……色々と話してみたかった。
これがもし、終わったら、色々……話してみたいな。
…………ふぅ、やめだやめ。いつまでもこんな雰囲気なんて私っぽく無い。気楽に行こうぜ。ひゃっほい。
……で、このイベントだけど、粘ってたら剣バカが来る。そしたら好感度上がる。以上。
……んー、ちょっと今ここで好感度上がる利点は微妙かなぁ。
このイベントが発生してるならもう十分な好感度稼げてるってことだしね。
という事で気づかなかった振りをしてさあ帰ろう。声は掛けられていないんだ、別に失礼には当たらない。
攻略が順調に進んでいるんだ、と思うと、ちょっと嬉しくなった。
剣バカをどうやって殺すか、そろそろ決めたいな。
▲ ▽ ▲ ▽
ここ、図書室は放課後になったけれども、ここはまだかなりの数の生徒が居る。
眉間に皺を寄せながら居残りで勉強をする者、趣味なのか、ゆったりと椅子に腰掛けて伝記を読む者。
皆が、黙々と自分の事をしている。
図書室には、そんな、静かで、静謐な雰囲気で満ちていた。
実際には、図書室と言っても、規模的に図書館と言っても違和感無いけども。
とてもいい場所だと思う。
静かだし、本もあるしね。実際に自分もここ、好きだし。私、本は大好きだよ。
さてさて、検証開始。
本棚の影に隠れて、ステータスを表示する。他の人には見えないだろうけど、警戒は大切だ。
えーっと学力は……今72。
それなら、えーと、あったあった。この辺りのめちゃくちゃ古い本だったら本来なら読めないはずだ。多分学力90ちょっと行かない位は要求される。
埃っぽい、色褪せている表紙を開け、ページをぺら、っと捲って内容を読んでみる。
「この薬草は、葉が尖っているのが特徴……」
……やっぱり読める。うん。
――多分、だけど。
この、ステータスは私自身の能力と等しいわけでは無い。
私自身の能力を上限値として、ステータスが上がるんだ。
私が10出来る事に関しては10まであがるし、3しか出来ない事は3まで上がらない。
私が40出来るならステータスが10でも問題無い。
そう言うことだ。
でも、3までしか上がらなくても、それが5まで出来るようになれば5まで上げる事が出来る。
実際に、今日の魔術の授業では、ずっと+1だった魔法が+3になっていた。
うん、これから毎日魔術を使いながら素振りとか色々する事にしようか。
……秋葉さんはマム・タロスの金煌玉は必要数である2つ目が出てからその後30分で4つ目まで出たそうな。
物欲センサーって本当にあるんだぁ…………(白目)
ぐすん。
……誤字報告、感想、評価、ブクマ宜しくお願いします……。





