第二話(ジャックとケイ)
jakc with kei
フムフム
すると
「さぁ?詳しい事は知りませんね。今日はゆっくりと休みなされ」
「分かりました」
ゼロには蟠りがあった。混沌を余儀なくされた。しかし次第にどうでもいい事の様に思えて来た。再び眠りについた。疲れていたのだ。
彼自身の性格は明鏡止水であった。あまり深く考え無かった。
そして深い眠りについた
ゼロは夢は見るのか。夢を垣間見る事が出来るのか。機械がある。俺意外にも似たような奴等が三体いる。懐かしい気がする。俺の兄弟か。いや解らないが
クスクス笑ってる。
「ゼロの準備ok。」
「ゼロは一番目の最高傑作。」
「ケイとジャックも順調に進んでいる」
実感出来る夢だ。クスクス笑ってる。
眠りから醒めた。結構寝てしまっていた。ゼロはふと気付く。自分の二の腕にある文字が刻まれている。
no.000(ゼロ)
刺青がしてある。いつの間にしてあったのだろう。民家は静まり帰っている。辺りは何もない。
誰か外からやって来るぞ。誰?部屋は誰もいない。少し、部屋を出てみよう。ぎこちなく前に進む。辺りは暗闇に包まれているぞ。
クローン人間の目的はクローン社会を構築する事。ゼロは海岸での気絶により記憶障害を起こしてしまったのだ。
しかしゼロは気が付かない。クローン人間の魔の手が忍び寄っている事態に。彼は和やかになり過ぎたのだ。奴等が遣ってくる。扉を開けると一人の娘と出会う。この民家の娘の様だ。ふいに問い掛けて来る。
「身体大丈夫ですか」
「…はい。大丈夫です」
「よかったぁ」
嬉しそうな表情を浮かべた。
「少し外に出てきても良いですか」
「良いわよ。自己紹介します。私はサラよ。また戻って来てね。この街は危険だから」
「はい」
ゼロは足早に家を駆け出した。従来研究室で産み出されたクローン人間は主のプログラム通りに動く筈だったがゼロにはある誤作動が生じたのだ。
海岸で意識を失い生死をさ迷ったのだ。その為記憶障害を起こしてしまったのだ。
クローンの主は異変に気付く。ジャックとケイに緊急命令が出された。
「ジャックとケイに緊急命令。直ちに出動せよ。目的はゼロの身柄確保。奴を連れ出せ」