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大和沖縄に到達す  作者: 未世遙輝
シーズン3
424/2267

第61章 新ブラック大和デビュー

「……黒い……?」


観覧エリアの最前列で、カメラを構えた少年が呟く。

漆黒はすべてを吸い込み、陽光の下でも輪郭が消える。海面に映る影さえも自然なまでに淡い。


白石一佐は艦橋最上部から、群衆のどよめきを感じた。 今日のメインプログラムは「上部艦橋兵装の暫定試験」。 しかし実際には、新大和の国民へ、いや世界への「デビュー」でもあった。


艦橋の作戦表示盤が点灯し、武器管制員がやがてと確認コールを入れる。


「レールガン——通電良好」

「レーザー砲——冷却系安定」

「CIWS改良型——ドローン連動コントローラー起動」 「

フェーズドアレーレーダー——全セクタークリア」

「VLSミサイルセル——全管作動確認」


港内に緊張が走る。


まず、前甲板のレールガンが静かに仰角を捉え、超電導コイルの冷却された空気を震わせる。 数秒後——白い稲光のような閃光が走り、金属音すらしない電磁加速の衝撃波が観客の鼓膜を見つめた。


続いて、左右のレーザー砲が一旦に照射。港沖に配置された無人ドローンの外殻が瞬間に蒸発し、煙だけを残して海に沈む。その映像は、観客の息を呑むには十分だった。


最高潮に達したのはCIWS改良型のデモだ。甲板ハッチが自動開放、小型攻撃ドローンが上昇する。その直後、上空から襲い来る模擬巡航ミサイルを自律追尾し、甲高い射撃音で撃墜した。


撃墜シーンは全てライブ映像で画面に反映され、港全体から歓声が上がる。


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