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大和沖縄に到達す  作者: 未世遙輝
シーズン2
306/2200

第76章 Dday-180 都内大学生


キャンパスのベンチにて


昼休み、大学構内のベンチで4人の学生がスマホを覗き込みながら話している。

「マジで半年以内に台湾侵攻って…これヤバくね?」

「え、でもああいうのって煽り記事じゃないの? YouTubeとかもやばいサムネばっかだし」

「でもさ、俺ん家の親、もう米とか缶詰買いだめしてるぞ。しかも父ちゃん自衛官OBだから余計リアルっぽい」

「それガチじゃん…てか授業中止とかになったらオンラインになるのかな」


笑いながらも、全員の指はSNSのスクロールを止めない。


大学近くのカフェ


テーブルに広げたノートの横で、女の子が小声で話す。

「このニュース、インターン先の上司も朝からざわざわしてた。台湾工場から部品来ないと仕事回らないらしい」

「へえ…それって経済的にってこと?」

「そう。部品止まったら給料もヤバいかも、って」

「なんか戦争って遠いと思ってたけど、急に近くなった感じするな」


外の通りを走る救急車のサイレンが一瞬会話を切った。


ゼミ室での雑談


「もし本当に侵攻あったらさ、沖縄とか自衛隊めっちゃ動くんでしょ?」

「動くってか、米軍もいるし。下手したら日本も巻き込まれるんじゃない?」

「てかこれ、また徴兵制とか言い出すやつ出てくるやつじゃん」

「それはないって…多分」

最後の一言は自信なさげで、教室の窓から見える都心のビル街が妙に遠く感じられた。


帰り道の駅ホーム


電車を待つ間、男子学生二人が並んでスマホを見ている。

「株やば…防衛関係全部上がってるじゃん」

「こういう時だけ儲かる業界ってあるんだな…」

「なんかさ、ニュースは現実感ないけど、この数字はリアルだよな」


発車ベルが鳴ると、二人は会話を切り上げ、それぞれ別の車両に乗り込んでいった。

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