表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大和沖縄に到達す  作者: 未世遙輝
シーズン22

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2936/5491

第80章 《講義翌日:ゼミ室。5人ともまだ脳がぐらついている》


(講義録のファイルを前に、5人が沈黙している。)


後藤

「……あの……昨日の第二分科会の講義、

 “情報統合度が~”あたりで、

 私の脳のプロトン勾配がゼロになりました……。」


チサ

「それは気絶って言うんだよ。」


アキナ

「私は“Eigen閾値”の説明を理解しようとして、

 逆に自分の記憶の方が崩壊した気がします。」


圭太

「俺なんて“散逸構造”って聞いた瞬間、“昼寝したい”しか残らなかった。」


(全員、再度講義録を開こうとするが、数秒で閉じる。)


チサ

「……ねえ、もう一回読み直すのは無理じゃない?」


アキナ

「“理解不能な状態が持続すると意識が散逸する”……って講義の中にありましたよね。」


後藤

「講義内容に殺される講義……。」


スノーレン(淡々と)

「あなたたちは、昨日の内容を“高度な散逸構造”として扱いすぎている。

 本来は、もっと単純化すれば理解できるはずだ。」


圭太

「単純化って……誰が?」


スノーレン

「適任がいる。」


(スノーレン、スマホを取り出してなにかを送信する。)


チサ

「……誰に連絡したの?」


スノーレン

「南条 凛。

 私の大学院時代の同期。

 人工生命の博士課程にいる。」


アキナ

「博士課程……ということは、専門家?」


スノーレン

「正確には“専門性のある予備校講師”だ。

 人工生命を研究しながら、受験生に化学と生物を教えている。」


圭太

「あー、つまり“難しい話を噛み砕くのが仕事”みたいな人か。」


スノーレン

「そう。

 “高度な学術内容を高校生でもわかる比喩に置き換える能力”だけなら、

 私より上だ。」


後藤

「そんなスーパー講師が存在するんですか……?」


スノーレン

「存在する。

 昨日の講義録を送ったら返事が来た。」


(スマホを見る)


スノーレン(読み上げる)

「『あーこれ難しいやつね。

 でも“散逸構造”と“エラー許容量”と“Φ”を

 高校生に教えるのと大差ないから行くわ。』」


圭太

「高校生すげえな。」


アキナ

「いや、その高校生もたぶん理解してないと思います。」


チサ

「で……いつ来るの?」


スノーレン

「今から十分後。」


後藤

「近い!」


スノーレン

「“講義録の第2分科会を高校生レベルに落とした補講が必要”と伝えたら、

 『任せろ。黒板ある?』と返ってきた。」


圭太

「黒板あったら何とかなると思ってるタイプだな。」


アキナ

「でも助かります。

 自力で読み解くのは……難易度が高すぎました。」


チサ

「じゃあ今日は“再講義の準備”ってことで、

 全員、頭をリセットしよう。」


後藤

「頭……リセット……できるかな……。」


圭太

「大丈夫。コーヒー淹れるわ。

 気分だけでも活性化させよう。」


(そこへ、コンコン、とドアノック音。)


スノーレン

「来た。」


――ここで扉が開き、南条が登場する……が講義はまだ始まらない。


チサ

「……なんか……頼もしそう?」


アキナ

「講義内容は不安ですが、その前の準備は整いました。」


後藤

「がんばろう……私のΦがゼロにならないうちに……。」


圭太

「よし、ここから“南条の補講”に突入だな。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ