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【要約】第57章から第59章
【要約】沖縄の海底に眠る「未来の遺物」
沖縄沖の海底で、有馬艦長たちは駆逐艦「雪風」や護衛艦「いずも」の痕跡を探すが、何も見つからない。彼らが歴史を変えた事実が、この海には刻まれていないことに、一行は失望する。
しかし、有馬が砂地に埋もれた何かを発見する。それは、彼の知る時代には存在しない、未来の兵器の残骸だった。魚雷の表面には「NUCLEAR ORDNANCE(核兵器)」の文字と「MK-45 ASTORP」の刻印。それは、そうりゅう型潜水艦が、タイムスリップ以前に米海軍から託された「最終兵器」であり、原子力空母への対抗策として沖縄沖の海底に係留されていたものだった。
一方、現代の沖縄。SUP体験スクールのメールで、海岸が不発弾処理のために閉鎖されることを知った遥香。翌朝、彼女が目にしたのは、立ち入りを制限する自衛官と、掲げられた「不発弾処理」の立て札。
過去と未来の時間が、再び交錯する。海底に眠る核魚雷と、現代の「不発弾処理」。その繋がりが明らかになる時、物語は大きく動き出す。