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【要約】第6章~第8章
【要約】2025年4月、防衛省の地下会議室で前代未聞の事態が報告された。太平洋戦争で沈んだはずの戦艦「大和」が、日本近海に出現したのだ。
情報本部や防衛政策局は、これを中国の情報戦や米軍の欺瞞作戦と疑う。しかし、護衛艦「まや」の副長・永田三佐が、「大和の艦橋にいた」という体験を告白。さらに、通信記録には存在しないはずの旧軍の短波符号ログが発見される。これは「作り物ではない、未定義の現実だ」と結論付けられ、防衛省は「彼らを敵とは呼ばない」と決定する。
そして、その2日後。海自護衛艦に先導された大和は、80年の時を超えて母港である呉へと帰還する。岸壁には警備部隊と、大和の帰還を曾祖父から聞いたという海自の学生たちが待っていた。
時空を超えた超常現象か、それとも巧妙な欺瞞か。歴史を覆す巨大な鉄の塊は、一体何をもたらすのか。