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【要約】プロローグ~第2章
【要約】朝焼けの那覇沖に、80年前に沈んだはずの戦艦「大和」が突如として出現した。護衛艦「まや」のレーダーに映るその姿は、幻でも訓練でもない、紛れもない実在だった。
各艦の乗員が混乱に陥る中、副長の永田三佐は驚くほど冷静だった。彼は、4ヶ月間、昭和の「大和」の艦橋で戦った記憶を持つ一人だった。彼だけでなく、複数の艦に散らばった者たちが、同じ記憶を共有していることに気づき始める。
一方、現代に蘇った「大和」の乗員たちも、自分たちが「未来」に来たことを悟り、戸惑いを隠せない。彼らは、互いの存在を知らぬまま、時空を超えて再会することになる。
やがて、「まや」からの一斉通信により、この異常な事態が「大和」の出現であることを認める声が響く。それは、それぞれの記憶を持つ者たちが、再び「時の同胞」として集う、壮大な物語の始まりだった。