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【要約】第94章~第96章
【要約】1945年8月初旬、マリアナ諸島テニアン島の極秘施設で、人類史上初の原子爆弾「ファットマン」が最終組み立て段階に入っていた。プルトニウム球を完璧な球状に圧縮する爆縮レンズの調整は、わずかなミスも許されない「死の芸術品」の作業だった。
その頃、未来から来たイージス艦「まや」の艦橋は緊迫していた。史実では広島と長崎に時間差で投下された原爆投下機を、迎撃する計画を立てていたのだ。しかし、「まや」のミサイル残弾と速力では、同時攻撃には対応できず、どちらか一方しか救えないという絶望的な選択を迫られる。
そして8月6日未明、テニアン島では「リトルボーイ」がB-29「エノラ・ゲイ」に搭載されようとしていた。歴史は、未来からの介入によって、悲劇的な同時攻撃へと歪むのか?未来の乗員たちは、この歴史の岐路で、一体何を賭けるのか?