表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大和沖縄に到達す  作者: 未世遙輝
シーズン1
153/2046

第77章 ロナルド・レーガン艦橋:絶望のダメージコントロール


「被弾!後部スクリューに直撃!左舷推進システム大破!第二機関室急速浸水!」

ロナルド・レーガン艦橋に、ダメージコントロールチーフの悲鳴のような報告が響き渡った。魚雷の衝撃は艦全体を揺るがし、航行不能を宣告する計器の赤いランプが瞬いている。


ウェルズ艦長は、蒼白な顔で叫んだ。「ダメージコントロール班、直ちに被弾区画の状況を確認!浸水箇所を特定し、防水扉を閉鎖!ポンプを最大稼働させろ!応急員は負傷者の救護と火災発生の有無を確認!」



艦内では、緊急警報がけたたましく鳴り響く中、訓練された乗員たちが一斉に動き出した。酸素マスクを装着したダメージコントロール班員が、懐中電灯を手に、傾き始めた通路を駆け抜ける。防水扉が鈍い音を立てて閉鎖され、浸水区画を隔離していく。しかし、推進器への直撃は、空母にとって致命傷に近い。



スプルーアンス大将は、怒りと絶望がない交ぜになった表情でウェルズに詰め寄った。「艦長!貴様は何をしている!未来の同盟国だと?この期に及んで、なぜ原子炉停止などという要求を聞き入れねばならんのだ!反撃しろ!あの潜水艦を沈めろ!」


ウェルズは、苦渋の表情で首を振った。「大将、我々に反撃の余地はありません。彼らはウェーキの死角に潜り込み、我々のソナーでは捕捉できていない。そして、彼らが次に狙うのは原子炉です。しかも…」ウェルズは言葉を選びながら続けた。「…彼らが使用するのは、通常弾頭ではないかもしれない。その意味するところは…」


その瞬間、スピーカーから再びそうりゅう艦長の声が響いた。まるで、ウェルズの思考を読み取ったかのようだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ