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【要約】 (第64章〜第66章)
マリアナ沖での激戦を終え、燃料の尽きかけた潜水艦「そうりゅう」は沖縄へ帰投中だった。艦長・竹中二等海佐は燃料不足に焦燥を募らせる中、途絶えていた沖縄からの通信を捕捉する。しかし、聞こえてきたのは「いずも」や「むらさめ」が壊滅し、米軍のM1エイブラムス戦車が上陸、守備隊が全滅寸前という絶望的な報告だった。
一方、沖縄本島では、米軍の圧倒的な物量とM1エイブラムスの火力が日本兵を蹂躙し、ひめゆり学徒隊の少女たちも地獄を目の当たりにしていた。
ロナルド・レーガンのウェルズ艦長は、未来の技術による沖縄制圧に勝利を確信。スプルーアンス大将は安堵の表情を浮かべるが、ウェルズの心には、自らの行動が歴史に与える影響への秘めたる疑念があった。
沖縄の悲劇を知った「そうりゅう」は、絶望的な状況の中、残された燃料で仲間を救うため、再び戦場へと向かう決意を固める。