【要約】(第43章から第45章)
【要約】黎明の刻:時空を超えた巨艦
1945年5月、沖縄。ひめゆり学徒隊との別れを告げた山名三尉は、北部のビーチに座礁し、要塞と化した「いずも」で最後の防衛線を築く片倉大佐たちと共に、**日本の命運を託す大和と「まや」**を見送る。彼らは、この沖縄で「未来を護る」ために戦い続ける覚悟を決めていた。
その頃、遥か太平洋上では、奇妙な電波信号を発する**巨大な未知の艦影(USSドナルド・レーガン)が米海軍に捕捉され、放射線まで検知されたことで、ワシントンD.C.のトルーマン大統領はパニックに陥る。OSSが極秘調査に乗り出し、ついに「レーガンが1945年にタイムスリップした」驚愕の事実を突き止める。米軍はレーガンを日本の「未知の超兵器」への対抗策、そして「ダウンフォール作戦」を成功させる「最終兵器」**として利用することを決定する。
一方、沖縄沖の「いずも」では、米軍の極秘通信傍受により、原子爆弾4発の製造決定、目標が広島、長崎、東京、北九州へと拡大、投下時期が約2ヶ月後と判明。彼らの介入が、より甚大な悲劇を招いている可能性に絶望する。ワシントンでは、トルーマン大統領が「マンハッタン計画」の加速を命じ、プルトニウム型原爆4発が1ヶ月後に完成、9月には重巡「インディアナポリス」を含む特別任務部隊によりテニアンへ搬入される計画が明かされる。
未来の艦隊が過去の日本を救うべく戦いを始める一方で、その介入は敵の技術進化と、より苛烈な核攻撃計画を加速させていた。時空を超えて交錯するそれぞれの思惑が、日本の、そして世界の未来を、予測不能な運命へと導いていく――。